タイ 新型コロナ感染者 初の1万人超 移動制限など規制強化へ

タイでは17日、新型コロナウイルスの新たな感染者が初めて1万人を超え、これまでで最も多くなりました。感染の拡大に歯止めがかからないことを受け、タイ政府は、感染が特に深刻な地域で、人の移動を制限する措置をさらに強化する方針です。

タイでは、インドで確認された変異ウイルス「デルタ株」の感染が拡大し、17日発表された新たな感染者は、1万82人と初めて1万人を超え、これまでで最も多くなりました。一日当たりの死者も141人と、100人を超え、感染の拡大に歯止めがかからない状況が続いています。

これを受けてタイのプラユット首相は16日夜、みずからのフェイスブックに「厳しい対策を講じなければ状況がさらに深刻化する可能性がある」と書き込み、感染が特に深刻な地域で県をまたぐ移動の規制や在宅勤務の徹底といった人の移動を制限する措置を、さらに強化する方針を示しました。

タイでは、これまでも、首都バンコクや周辺の地域で、午後9時から午前4時までの外出を原則禁止し、飲食店内での食事を禁止する措置がとられてきたことから、市民の間では、厳しい措置が続くことへの不満や、経済への影響を懸念する声が強まっています。