五輪 海外からの関係者など8人 コロナ陽性判明 選手村では初

東京オリンピックに参加するため海外から来日し東京・中央区の選手村に滞在する大会関係者1人が新型コロナウイルスの検査で陽性が判明したと大会組織委員会が発表しました。選手村の中で海外からの関係者の陽性が確認されたのは初めてで、17日発表された海外からの関係者などの陽性者は8人と、これまでで最も多くなりました。

今月23日に開幕する東京オリンピックに向けて選手団や関係者の来日が本格化する中、組織委員会は17日、海外から来日し東京・中央区晴海の選手村に滞在する大会関係者1人が新型コロナの検査で陽性が判明したと発表しました。

組織委員会によりますと、この大会関係者は16日の検査で陽性が確認されたということです。

今月13日に開村した選手村の中で、海外からの関係者の陽性が確認されたのは初めてです。

大会関係者は選手団のコーチやスタッフなどで選手ではありませんが、組織委員会は国や地域などの詳細を明らかにしていません。

このほか、海外から来日した大会関係者5人とメディア関係者2人も検査で陽性となり、このうち大会関係者1人はサッカー競技が行われる宮城県に滞在中だったということです。

ほかにも17日は日本在住の委託業者7人の陽性も明らかになり、17日発表された陽性者は合わせて15人と、組織委員会が発表を始めた今月1日以降最も多くなりました。

これで組織委員会が東京オリンピックに関係する選手や大会関係者のうち新型コロナの陽性者として発表した人の数は海外と国内在住の人を合わせて45人となりました。

橋本会長「クラスターを発生させないよう万全を期したい」

東京オリンピックに向けて海外から来日し、東京 中央区の選手村に滞在する大会関係者が初めて新型コロナウイルスの検査で陽性となったことを受けて、大会組織委員会の橋本会長は「クラスターを発生させないよう万全を期したい」と述べ、選手村の内部での感染対策を徹底していく考えを示しました。

組織委員会の橋本会長と武藤事務総長は17日、IOC=国際オリンピック委員会の理事会に出席し、その後、東京 江東区にあるオリンピックのメインプレスセンターで記者会見しました。

この中で橋本会長は選手村に滞在する海外からの関係者が初めて新型コロナの検査で陽性となったことを受けて「クラスターを発生させないよう万全を期したい」と述べ、選手村での感染対策を徹底していく考えを示しました。

組織委員会によりますと、陽性となった関係者は、ホテルに隔離されているということです。

また、17日のIOC理事会では組織委員会側から大会の準備状況を説明し、評価やねぎらいのことばをもらったとしたうえで、18日にバッハ会長などを招いて迎賓館で歓迎会を開くためIOCの理事に直接出席を依頼したことを明らかにしました。

これについて橋本会長は「歓迎会は大会の延期前から決まっていたもので、規模は縮小して飲食は伴わずソーシャルディスタンスを十分とって開催する考えだ」と述べました。

武藤事務総長「作曲担当の小山田さんは引き続き貢献を」

東京オリンピックの開会式で作曲を担当するミュージシャンの小山田圭吾さんが学生時代のいじめの告白を謝罪したことについて、大会組織委員会の武藤事務総長は17日の記者会見で「小山田さんは謝罪して反省していて、倫理観を持って行動したいと言っている。引き続き貢献してもらいたいと考えている」と述べました。