ドイツ中心に欧州で大雨による洪水相次ぐ 死者150人超える

ヨーロッパではドイツを中心に広い範囲で大雨による洪水が相次ぎ、これまでに亡くなった人は合わせて150人を超えました。

ドイツ西部のラインラント・プファルツ州などでは13日ごろから雨が強まって大雨が降り続いた影響で、14日から15日にかけて洪水が発生しました。

地元の警察や州政府によりますと日本時間の17日正午の時点で死者は130人以上、けが人は600人以上に上ったほか、多くの人が依然として行方不明となっています。

ドイツのフランクフルトにある日本総領事館によりますとラインラント・プファルツ州にはおよそ900人の日本人が住んでいて、これまでにけが人などの情報は入っていないということです。

また、隣国のベルギーとオランダでも洪水の被害が拡大していて、ベルギーでは当局の発表で少なくとも20人が死亡し、洪水による死者はドイツと合わせて150人を超えました。
今回の大雨についてドイツでは気候変動と関連しているという見方が強く、抜本的な気候変動対策を求める声が高まっています。

最も被害の大きい州の被害状況は

最も大きな被害が出ているドイツ西部のラインラント・プファルツ州では地元警察の発表で、17日午前5時、日本時間の17日正午までの時点で死者は90人を超え、600人以上がけがをしていて、さらに増えるおそれがあるということです。また、広い地域で停電が起きているほか携帯電話が通じなかったり道路が寸断されていたりするところも多いということです。

現地ではドイツ各地から救助隊が入り、地上からだけでなく、ヘリコプターも使って救助活動が行われています。

被災地近くに住む日本人は

最も大きな被害が出ているドイツ西部のラインラント・プファルツ州に40年にわたって暮らしている重信隆司さん(72)は今回の雨について「ゴーッと音を立てて降るような豪雨だった」と振り返りました。

重信さんの自宅に近い町コブレンツにはライン川とモーゼル川という2つの大きな川が流れていて、大雨の影響でいずれも増水して濁流となっています。2つの川が合流する地点には公園があり、地元の観光名所になっていますが、遊歩道にまで濁った水があふれていました。

重信さんの自宅や周辺で大きな被害はなかったということですが、重信さんは「この地域でこれほど多くの死傷者が出たのは聞いたことがない。いつ災害が起きるかは分からないと感じた」と話していました。

現地の日本総領事館も注意呼びかけ

今回の洪水被害を受けて、フランクフルトにある日本総領事館は、現地に滞在している日本人などにホームページなどを通じて注意を呼びかけています。

この中では、死傷者や行方不明者が多く出ているほか、交通上の混乱が生じているもようだとして「最新の気象情報に留意し、状況に応じて外出を控えたり、経路を変更するなど適切な安全確保に努めてください」としています。

またデュッセルドルフにある総領事館も、各地で停電が発生しているとして「電力があるうちに携帯電話の充電、可能であればモバイル・チャージャーを用意して充電しておくことをお勧めします」としています。

菅首相 お見舞いのメッセージ

ドイツを中心に広い範囲で大雨による洪水が相次ぎ、100人をこえる人が亡くなったことを受けて、菅総理大臣は17日夜、お見舞いのメッセージを発出しました。

この中で菅総理大臣は「ドイツ、ベルギーを中心に発生している洪水被害により、多くの尊い命が失われ、多くの方々が行方不明になるなどの事態が発生しているとの報に接し、心を痛めている」としています。

そして「日本政府と日本国民を代表し、犠牲になられた方々とご家族に対し、心からの哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方々のご快復と被災地の一日も早い復興を心からお祈りする」としています。