停電でワクチン保管の冷蔵庫トラブル 市民など集め急きょ接種

徳島県吉野川市で15日、雷による停電のあと、新型コロナウイルスのワクチンを保管していた冷蔵庫が使えなくなるトラブルがあり、市はワクチンの廃棄を防ぐため、急きょ市民などおよそ200人を集めてワクチンを接種しました。

吉野川市によりますと、15日午後3時すぎ、ワクチンの接種会場になっていた山川地域総合センターが市内であった落雷で停電し、停電が復旧したあとも、ワクチンを保管していた冷蔵庫に非常用電源から電気が供給されなくなりました。

ワクチンは2度から8度で保管する必要があり、温度が高くなっても接種しなければ廃棄しなければならないため、市は急きょ、来月3日以降に接種予定だった保育士のほか、市の職員や家族など192人を集めて接種を行いました。

近くの医師2人も協力の要請に応じ、午後6時すぎから9時ごろまで接種を行う異例の対応で、すべてのワクチンを接種したということです。

吉野川市健康福祉部の宮本陽一部長は「ワクチンを廃棄しないように市長や副市長と協議を行い、接種を進めることができほっとしている。今後は原因究明と再発の防止に努めたい」と話していました。