没後20年 馬場のぼるさん デビュー前の未発表 漫画2作品発見

絵本「11ぴきのねこ」で知られる馬場のぼるさんが昭和20年、デビュー前の18歳のころに描いた、未発表の2つの漫画作品が見つかりました。調査を行った編集者は「描きたいという思いが終戦後に爆発した感じがする。漫画家・馬場のぼるを知るうえで貴重な資料だ」と指摘しています。

馬場のぼるさんは昭和23年に漫画家としてデビューし、11匹の猫が繰り広げるさまざまな冒険を描いた絵本「11ぴきのねこ」シリーズは、累計でおよそ460万部となるベストセラーとなっています。

ことしは没後20年にあたり、馬場さんが長年住んでいた東京 練馬区にある練馬区立美術館などが調査を進めていたところ、未発表の漫画作品などが新たに見つかりました。

このうち「宮本武蔵」と「龍虎の壷」という2つの未発表の漫画作品は、デビューする前の18歳のころ、終戦後間もない昭和20年10月に制作されたものです。

それぞれ、馬場さん自身が製本したとみられ、表情豊かな登場人物や背景も含めた細かい書き込みなど、デビュー前の段階から高度な技術を持っていたことが分かります。
また「11ぴきのねこ」のもとになったとみられる、おなかをすかせた猫が魚と間違えて城のシャチホコを食べに行く様子を描いた「ニャンニャン曼陀羅」という作品が掲載された雑誌も見つかりました。
馬場さんの担当編集者だったこぐま社の関谷裕子編集長は「見つかった2つの漫画は、18歳の少年が描いたというのが信じられないような完成度の高さです。終戦後に、それまでの不自由な生活での描きたいという思いが爆発した感じがします。漫画家・馬場のぼるを知るうえで貴重な資料です」と指摘しています。

今回見つかった資料は、今月25日から練馬区立美術館で行われる「まるごと馬場のぼる展」に展示されるということで、美術館の真子みほ学芸員は「馬場さんというと『11ぴきのねこ』を思い浮かべると思いますが、それ以前の漫画家としてのお仕事など、いろんな側面から馬場さんを知っていただく展示となっています」と話しています。