全国銀行協会 高島新会長「経済情勢は一進一退の状況」

東京都などで新型コロナウイルスの感染者が増加傾向となる中、全国銀行協会の高島誠新会長は、このところの経済情勢について「一進一退の状況だ。経済活動の正常化までにかかる期間は見通しがたい」と述べました。

全国銀行協会の会長に就任した三井住友銀行の高島誠頭取が15日、就任後初めての記者会見を開きました。

この中で高島会長は、このところの経済情勢について「一進一退の状況だ。東京都の新規感染者が再び増加基調に転じ、4回目の緊急事態宣言が出されるなど、経済活動の正常化までにかかる期間は見通しがたい」と述べました。

そのうえで、飲食や宿泊などの業種では厳しい資金繰りが続いているとしたうえで「1社1社にしっかり寄り添い、個々の状況を伺いながら支えていくことが銀行が果たすべき役割、社会的使命だ。引き続き、お客さまの資金繰り支援に全力を挙げたい」と述べ、銀行業界として資金繰り支援を最優先に取り組んでいく考えを示しました。

全国銀行協会の会長は、ことし4月からみずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長が就任する予定でしたが、みずほ銀行でシステム障害が相次いだことを受けて就任を辞退したため、前任の会長が続投し、今月1日づけで高島氏が会長に就任しました。