ファーストリテイリング 業績見通しを下方修正 コロナが影響

「ユニクロ」などを運営するファーストリテイリングは、新型コロナウイルスの影響で、日本や中国で販売が当初の計画を下回っているとして、ことし8月までの1年間の業績見通しについて、売り上げ、営業利益とも下方修正しました。

ファーストリテイリングが15日に発表した、ことし5月までの9か月間のグループ全体の決算は、売り上げが前の年の同じ時期より9.9%増えて1兆6980億円、最終的な利益は67%増えて1513億円と大幅な増収増益となりました。

これは1回目の緊急事態宣言で店舗が臨時休業するなど、売り上げが大きく落ち込んだ前の年からの反動や、リモートワークの普及などで自宅で着るカジュアルな衣料品の販売が好調だったことによるものです。

ただ、ことし8月までの1年間の業績見通しについては、国内の感染再拡大に加え、主力の中国市場で個人の消費意欲が旅行などにシフトしている影響で、販売が当初の計画を下回っているとして、売り上げをこれまでより2.7%少ない2兆1500億円に、本業のもうけを示す営業利益を3.9%少ない2450億円にそれぞれ下方修正しました。

会見したファーストリテイリングの岡崎健CFOは「ことし4月と5月は緊急事態宣言の影響で消費を抑える傾向が出た。東京に4回目の宣言が出たことで、今後も同じような状況が続くと見ている」と述べました。