“二刀流で勝ち投手” 大谷翔平「すばらしい経験だった」

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手は史上初めて投打の二刀流で出場したオールスターゲームで、ピッチャーとしてもバッターとしてもスター選手と真っ向勝負し、勝ち投手となりました。
ホームラン競争を含めた充実の2日間を「また来られるようにと思わせてくれる、すばらしい経験だった」と振り返り、3日後に始まるシーズン後半戦に臨みます。

大リーグの歴史に新たな1ページ

2年ぶりに開催された大リーグのオールスターゲームは大谷選手の二刀流出場を実現させるために特別ルールが適用され、歴史に残る「真夏の祭典」となりました。

大谷選手は上下とも紺色でデザインされたアメリカンリーグのユニフォームを身にまとい、まずは1番 指名打者として1回表にこの試合の最初のバッターで打席に入りました。

ナショナルリーグの先発はサイ・ヤング賞3回、オールスターゲームで4回目の先発マウンドとなったナショナルズのシャーザー投手。「テレビでずっと見ていた投手」と大谷選手が対戦を楽しみにしていた相手で、初球から振りましたが154キロのストレートをファウルし、2球目の148キロのカットボールに押され、セカンドゴロに倒れました。
対戦を終えると「打席に立ってみて実際にいいボールだったし、どの球種も、わかっていてもなかなか打てないボールだった。フォームが独特で、距離を取りにくかった」と大リーグを代表するピッチャーのすごさをたたえていました。

その裏には今度は日本選手では野茂英雄さん以来2人目となる先発マウンドに上がり、パドレスのタティースJr.選手、ドジャースのマンシー選手、カーディナルスのアレナド選手の上位打線を3者凡退に退けました。
ストレートの最速は161.2キロをマークし、持ち味を見せた大谷選手は「ふだんはそんなに1回から三振ばかりねらわないが、きょうは全部ねらった。いいボールを投げてもしっかりコンタクトされ、さすがだなと思った」と実力者ぞろいの相手打線の印象を話しました。
3回の第2打席はファーストゴロに倒れてこれが最後の打席となり、ヒットは出ませんでしたが、マウンドを降りた後の2回にアメリカンリーグが先制してそのままリードを守ったため、大谷選手は日本選手では田中将大投手以来2人目の勝ち投手となりました。
交代後すぐにベンチ裏での取材に応じた大谷選手は、投打の二刀流での出場について「ルール自体を変えてもらい、2打席立たせてもらった。こういう伝統ある場所でなかなか難しいことだと思うが、やらせてもらってありがたい」と話しました。

そして、ホームラン競争に投打の二刀流出場とどの選手よりもフル回転した2日間を振り返り「また来られるようにと思わせてくれる、すばらしい経験だった。試合だけじゃなく、ほかの選手の準備のしかたや、どういう練習をしているのかもすごく勉強になった」と充実感をにじませました。

この2日間、オールスターゲームを取材して印象的だったのは、出場したトップ選手たちがこぞって大谷選手の二刀流に敬意を表していたことです。
その話を聞いた大谷選手は「日本では二刀流に否定的な意見ばかりだったので、現役のトップ選手に言ってもらえるのはすごくありがたいし、励みになる」と力強くうなずきました。

そして「今のところは大リーグに来て、いちばんに近い思い出じゃないかと思うが、ポストシーズンやワールドシリーズに出られたら更新されていくと思う。みんなそこを目指すので、後半戦頑張りたい」とまだ立ったことのないプレーオフの舞台への思いを口にしました。

各チームのスター選手がそろう中、ことし最大の注目選手として臨んだオールスターゲームで、ピッチャーでもバッターでも先発出場して大リーグの歴史に新たな1ページを刻んだ大谷選手、3日後から始まるシーズン後半戦で次なる大舞台を目指します。