東京都 新型コロナ 4人死亡1149人感染 5月の第4波ピーク上回る

東京都内では14日、新たに1149人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、第4波のピークだったことし5月8日の1121人を上回りました。高齢者の感染は抑えられている一方、20代と30代で全体の半数近くを占めています。また、入院している患者は先月1日以来2000人を超えました。

東京都内の14日の新たな感染確認は再び1000人を超えて、男女合わせて1149人でした。

一日に1000人を超えるのはことし5月13日以来で、1100人を超えるのは5月8日以来です。5月8日は1121人で第4波で最も多く、14日はそれをさらに上回りました。

14日の1149人は1週間前の水曜日より229人多く、25日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。

14日までの7日間平均はことし5月16日以来、800人を超えて823.3人となりました。前の週の130.3%で感染の拡大に歯止めがかかりません。

都の担当者は「かなりの増加率で増えてきている危機感がある。すぐに減少傾向に向かう要素は見いだせず、しばらくは増えていく可能性が十分にある。緊急事態宣言下にあることを改めて意識し、できるだけ人との接触を避けるよう努めてほしい」と呼びかけています。

1149人の年代別は
▽10歳未満が72人
▽10代が98人
▽20代が326人
▽30代が214人
▽40代が209人
▽50代が140人
▽60代が57人
▽70代が15人
▽80代が18人です。

高齢者の感染は抑えられている一方、20代と30代で全体の47%を占めていて若い世代での感染の広がりが続いています。

感染経路がわかっている459人の内訳は
▽「家庭内」が最も多く241人
▽「職場内」が91人
▽「施設内」が60人
▽「会食」が22人などとなっています。

これで都内で感染が確認されたのは18万4119人になりました。

14日時点で入院している人は13日より37人増えて2023人で、先月1日以来、2000人を上回りました。「現在確保している病床に占める割合」は34.4%です。

一方、都の基準で集計した14日時点の重症の患者は13日より4人減って54人で、重症患者用の病床の13.8%を使用しています。

また、都は、感染が確認された40代と70代、それに90代の男性と、90代の女性の合わせて4人が死亡したことを明らかにしました。

このうち40代の男性は自宅で倒れているのを同居する父親が見つけ、死亡が確認されたあとに感染していることがわかったということです。男性は糖尿病を患っていて、倒れる前に熱やせきの症状が出ていたということです。

これで都内で感染して死亡した人は2262人になりました。

インドで確認「L452R」の変異ウイルス 138人感染確認

東京都は14日、都内で新たに138人がインドで確認された「L452R」の変異があるウイルスに感染していることを確認したと発表しました。一日に発表される人数としてはこれまでで3番目に多くなりました。

感染経路がわかっているのは47人で内訳は家庭内が33人、職場内が6人、会食が4人などとなっています。

このうち会食では、20代の女性が知人と10人で会食をして感染が確認されたということです。

これで、このウイルスへの感染が確認されたのは都内で1330人になりました。

渋谷の若い世代は

東京都が都内で新たに1149人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表したことについて、東京 渋谷駅前で聞きました。

20代の女子大学生は「数字に驚かなくなった。緊急事態宣言についても、酒の提供に対しても、明確な理由が示されてないため納得感がない。なるべく家から出ないようにしているが制限ばかりされてもしかたないと感じる」と話していました。

神奈川県から訪れた女子高校生は「オリンピックも控えているのに大変な状況だ。前の緊急事態宣言よりも、今の緊急事態宣言のほうが威力が低いように感じてしまい、皆もあまり外出を控えていないのかなと思う。ワクチンを頑張って打っていくしかないと思う」と話していました。

埼玉県から訪れた20代の男子学生は「手洗いや消毒をし極力、家から出ないように気をつけているが、きょうも自分も渋谷に来ているし緊急事態宣言の緊張感は薄れていると思う。この状況下でオリンピックを強行する必要があるのかという疑問を感じている」と話していました。

20代の会社員の男性は「除菌をしっかりして会食も控えているが、意識がだんだん低くなってきているのかなと思う。オリンピックは成功してほしいので、もう少しの辛抱だと思うので皆で意識を高めて頑張りたい」と話していました。