仙台市長 五輪サッカー無観客要請も 知事 “有観客”変わらず

宮城県で行われる東京オリンピックのサッカーの試合が観客を入れて開催されることを受けて、仙台市の郡市長は、人流の増加は感染の再拡大のおそれがあるとして、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会に無観客での開催を求める要請書を送りました。

これに対し、宮城県の村井知事は、県内の自治体で反対しているのは仙台市のみだとしたうえで、観客を入れて開催する考えに変わりがないことを改めて強調しました。

東京オリンピックをめぐっては首都圏1都3県の会場で観客を入れずに開催されることが決まり、その後、北海道、福島の会場でも無観客となりました。

一方、観客を入れて開催するのは、宮城と茨城、静岡の3県となっていて村井知事は「まん延防止等重点措置」などが出されないかぎり観客を入れて開催する考えを示しています。

郡市長は13日の定例の記者会見で、利府町の宮城スタジアムで行われるサッカーの試合について「多くの観客が仙台市を経由して移動し滞在することが予測される。緊急事態宣言地域の人を含む人流の増加は過去の事例からみても感染の再拡大につながると強く懸念している」と述べ、無観客で開催すべきという考えを示しました。

そして郡市長は、13日夕方、組織委員会の橋本聖子会長宛てに無観客での開催を求める要請書を送りました。

要請書では利府町で行われるサッカーの試合は無観客で行うよう強く要請することや市として感染対策の態勢をとるために必要な大会関係者の人数や日程などが示されていないとして情報の提供などを求めています。

宮城県 村井知事は “有観客” 開催の方針変わらず

宮城県で行われる東京オリンピックのサッカーの試合をめぐって、仙台市の郡市長が組織委員会に対して、無観客での開催を要請する考えを明らかにしたことについて、村井知事は、県内の自治体で反対しているのは仙台市のみだとしたうえで、観客を入れて開催する考えに変わりがないことを改めて強調しました。

宮城県で行われる東京オリンピックのサッカーの試合が、観客を入れて行われることになったことを受けて、仙台市の郡市長は13日、大会組織委員会の橋本聖子会長宛てに、無観客での開催を求める要請書を送る考えを明らかにしました。

これを受けて、村井知事は県庁内で記者団の取材に応じ、「仙台市以外の首長や、経済団体などからは観客を入れてやるべきだという声を寄せていただいている。賛否両論あるが、総合的に判断するのが私の役目だ」と述べ、観客を入れて開催する考えに変わりがないことを改めて強調しました。

また、県医師会や仙台市医師会、それに東北大学病院が、無観客での開催を求める要望書を12日、県に提出したことについて、村井知事は要望は重く受け止めなければならないとしたうえで、「現在、県内は『ステージ2』の状況で、そのほかの大規模イベントはルールどおりやっているので、その範囲内であれば全く問題ないと考えている」と述べました。