神宮外苑のジャングルジム火災 元学生2人有罪判決 東京地裁

5年前、東京・明治神宮外苑のイベント会場で展示されていたジャングルジムから火が出て5歳の男の子が死亡した火災で、安全管理を怠ったとして罪に問われた元大学生2人について、東京地方裁判所は、執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。

日本工業大学の元大学生2人は平成28年、東京 新宿区の明治神宮外苑のイベント会場で、展示物の木製のジャングルジムから火が出て5歳の男の子が死亡するなどした火災で、安全管理を怠ったとして重過失致死傷の罪に問われました。

裁判で、検察が禁錮1年を求刑したのに対し、元大学生側は「火災が起きる可能性を予測できなかった」と無罪を主張していました。

判決で、東京地方裁判所の下津健司裁判長は「内部で投光器を点灯させ、高熱を感じた時点で、燃えやすい『かんなくず』が取り付けられた作品全体に火が広がることは十分、予想できたのにそのまま放置した。安全管理を怠った程度は相当に大きい」と指摘しました。

そのうえで「大学教員や上級生から適切な指導がされておらず、2人だけを強く非難できない」として禁錮10か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。

裁判長は最後に「ひと1人が亡くなった重大さをどうか忘れないでほしい」と、ことばをかけました。

この火災で、業務上過失致死傷の疑いで書類送検された大学の担当教員は、検察審査会の不起訴不当の議決を受けて検察が捜査を行い再び不起訴にしています。

遺族「事故に対して真摯に向き合って欲しい」

火災で亡くなった男の子の両親は判決のあとコメントを出しました。

判決については「判決を迎えるまでの4年半は、とてもつらく、長い時間でした。当時5歳だった息子は、ことしで10歳を迎えたはずです。今頃どんな子になっていただろうかと考えない日はありませんが、判決の日を迎えられたことで、息子の死を悼んで下さった方々にやっとひとつ報告ができると安どしています。有罪となった学生たちには、当時の行動を反省し、事故に対して真摯(しんし)に向き合って欲しい」としています。

一方、大学の教員やイベント責任者が不起訴となったことについては「遺族にとっては納得することができない結果です。子どもたちが安全に遊べるイベントの運営や遊具の管理など、息子の犠牲が、今後の対策にいかされることを心から望んでいます」としています。