英 感染急拡大もマスク義務など規制ほぼ撤廃へ 専門家から批判

イギリスのジョンソン首相は、今月19日からマスク着用の義務を含むほぼすべての規制を撤廃することを正式に発表しました。ワクチンの効果によって重症化は一定程度抑えられていると説明していますが、新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、専門家から批判が出ています。

イギリスではインドで確認されたデルタ株の感染が急速に拡大し1日の感染者が3万人を超える日が続いています。

こうした中、ジョンソン首相は12日記者会見で、公共交通機関や小売店などでのマスクの着用の義務や、人との距離をとること、それに在宅勤務の推奨など、イングランドで続くほぼすべての規制を19日から予定どおり撤廃することを明らかにしました。

新型コロナウイルスに感染後、亡くなる人は1日20人から30人台で、ジョンソン首相は、ワクチンの効果によって重症化は一定程度、抑えられていると説明していて、会見では、入院患者も死者も今後増加するものの、去年秋に感染が拡大した時と比べると大幅に抑えられるという見通しも示されました。

ジョンソン首相は「われわれは注意深く進めていかなくてはならない。パンデミックが終わったわけではなく、すぐに以前のような生活に戻れるわけではない」と述べ、個人が責任をもって行動するよう強く促し、混雑した屋内でのマスクの着用は推奨するとしています。

ただ規制の撤廃をめぐっては、専門家から感染が拡大する中でリスクが高いなどと批判が出ています。