ミャンマー コロナ感染急拡大で医療用酸素の不足が深刻に

クーデター後の混乱が続く中、新型コロナウイルスの感染が急拡大しているミャンマーでは、医療用酸素の不足が深刻になっていて、国内各地の工場や販売店の前には酸素を求める人たちの長い列ができる事態となっています。

ミャンマーの保健当局の発表によりますと、新たに確認された新型コロナウイルスの感染者数が、先週は過去最多を更新し続けて一日4000人を超え、死亡した人も今月6日以降、ほぼ毎日過去最多となり、11日までに確認された死者数は3838人となっています。

地元メディアは、検査数が限られていることから実際の感染者数や死者数は当局の発表より、はるかに多いとみられると伝えています。

一方で、ミャンマー国内ではクーデター後の混乱が続き、医療機関も十分に機能していないため、感染者や感染が疑われる人の多くが自宅での療養を余儀なくされているということです。

こうした中、医療用酸素の不足が深刻になっていて、最大都市のヤンゴンをはじめ国内各地にある酸素の工場や販売店の前には、看病する家族などの長い列ができる事態となっています。

一部の工場は、病院への供給を優先させるとして一般への販売を停止したほか、医療ボランティア団体の1つはNHKの取材に対して医療関係者の間でも酸素の調達が難しくなっていると訴えています。