南ア コロナ外出制限強化 前大統領収監の抗議デモ隊が暴徒化

南アフリカでは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて外出制限が強化される中、前の大統領の収監に抗議する一部のデモ隊が暴徒化し政府は対応に苦慮しています。

南アフリカでは新型コロナウイルスの感染が拡大していて、ラマポーザ大統領は11日夜の演説で先月末に強化した外出制限などの措置をさらに2週間延長すると発表しました。

こうした中、ズマ前大統領が7日、在任中の汚職疑惑に関連して収監されたことに対して支持者の抗議デモが続いていて一部が暴徒化しています。

地元メディアによりますと高速道路が封鎖され、複数のトラックが放火されたり最大都市のヨハネスブルクの中心部で酒の販売店などが略奪されたりしているということです。

国営テレビは南東部のダーバンで数百人がショッピングモールに押し入り、これを食い止めようと警察がゴム弾を撃ち込んでいるとする様子を伝えました。

警察はこれまでに62人を拘束したと発表し、ラマポーザ大統領も対応を強める考えを示しましたが、背景には外出制限で貧困層の経済状況が一層悪化し不満が高まっていることもあると指摘されていて、政府は対応に苦慮しています。