検査で陽性の選手は「失格」ではなく「棄権」 IOCがルール公表

東京オリンピックで行われる新型コロナウイルスの検査で陽性となり出場できなかった選手やチームについて、IOC=国際オリンピック委員会は、「棄権」として扱うことなど具体的なルールを公表しました。

IOCは10日、東京オリンピックの期間中、毎日PCR検査を受ける選手やコーチが陽性となった場合の競技ごとの取り扱いをまとめた「東京大会の競技の特別ルール」を公表しました。

それによりますと、大会での新型コロナウイルスの感染対策などをまとめた「プレーブック」に違反した場合を除き、検査で陽性となって選手やチームが出場できなくなった場合は、「失格」ではなくその時点までの記録が残る「棄権」として扱われることになります。

例えば、決勝に進んだ選手やチームが「棄権」となった場合は銀メダルが授与されます。

さらに競技ごとに具体的なルールも定められ、たとえば、日本が金メダルを目指す野球では競技が始まる前に陽性が出て棄権するチームが出た場合、現在の6チームが2組に分かれて行う予選リーグを総当たり戦に変更することになりました。

その場合、上位2チームが決勝に進み、3位と4位のチームで銅メダルをかけた3位決定戦が行われることになります。

また、陸上のトラック種目では、予選と準決勝で選手が棄権となった場合は次の順位の選手が繰り上がることになります。

一方、サッカーでは、棄権となるチームが出た場合はFIFA=国際サッカー連盟が対応を決めるとしています。