インドネシア 接種完了の医療従事者 ワクチン追加接種へ

新型コロナウイルスの感染者が急増しているインドネシアで、ワクチンを2回接種した医療従事者でも感染して亡くなるケースが相次いでいるとして、インドネシア政府は医療従事者を対象に、アメリカの製薬会社モデルナのワクチンを追加で接種することを決めました。

インドネシアでは「デルタ株」と呼ばれる変異ウイルスの感染拡大などで感染者や死者が急増しているほか、2回のワクチン接種が完了した医療従事者でも感染して亡くなるケースが相次いでいます。

こうした事態を受けてインドネシア保健省は9日、「リスクの高い場所で毎日働く医療従事者を保護し、変異ウイルスに対する最大限の免疫を得ることを期待する」として、ワクチンの接種が完了した医療従事者を対象に追加の接種を行うことを決めました。

インドネシアの医療従事者にはこれまで、主に中国の製薬会社シノバックのワクチンが接種されてきましたが、現地の医師会のチームは、接種が完了した医師のうち20人が、ことし2月から先月下旬の間に感染して死亡したとしています。

インドネシアには11日、アメリカ政府から無償提供されたモデルナのワクチン、およそ300万回分が到着していて、政府は追加の接種にはこのワクチンを使う計画です。