行方不明の母親を待ちながら 復旧に携わる男性 熱海 土石流

大規模な土石流が起きた静岡県熱海市では今も20人の行方がわかっていません。その家族で、復旧作業にあたりながら行方不明となっている母親の救出を待つ男性がいます。

土石流で行方不明となっている草柳笑子さんの次男、孝幸さん(49)は、避難先となっているホテルに身を寄せながら、連日、伊豆山地区に流れ込んだ大量の土砂を運び出す作業にあたっています。

孝幸さんは10日も午前5時半すぎにダンプカーで現場に向かいました。

伊豆山地区の自宅で母親の笑子さんと暮らしていた孝幸さんは、土石流が発生した時は自宅近くの親戚の家を訪れていました。

親戚の家からは自宅が見えましたが、土石流が押し寄せていて近づくことはできず、目の前で自宅が流されていったといいます。

近くにいながら母親を助けることができなかった孝幸さんは、しばらくはショックで何も考えられませんでした。

それでも行方がわからない母親を早く救出したいと、捜索活動の助けになるよう土砂を運び出す作業への参加を決めたといいます。


孝幸さんは「きょうだいの中でいちばん親不孝だったから、たくさん迷惑をかけました。近くにいたのに助けられなかったという悔しい思いもあります。産んで育ててくれたいちばん大切な人です。土砂を運ぶことで1日でも早く捜索が進んでほしいという思いで、毎日現場に入っています」と話していました。