IOCバッハ会長 無観客での開催 選手に理解求めるメッセージ

IOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長は、東京オリンピックのほとんどの競技会場で無観客とすることが決まったことを受けて、世界中の選手たちに向け「難しい決断だったが、安全なオリンピックを実現するためには必要な決断だった。最も重要なことは大会を開催することだ」などとするメッセージを送り、無観客での開催に理解を求めました。

東京オリンピックの観客について、IOCは8日、大会組織委員会や政府など5者による会談で東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県の競技会場は無観客とすることを決め、さらに9日、北海道で行われるサッカーの競技も無観客とすることが決まりました。

こうした決定を受けて、バッハ会長は世界中の選手に向けたメッセージ動画を公開しました。

その中でバッハ会長は「日本政府は、東京などの競技会場に観客を入れない難しい決断をした。あなたたち選手にとっても、観客にとっても、残念なものだったと思う。しかし、安全なオリンピックを実現するためには必要な決断だった。IOCとIPCはその決断を支持する。最も大事なことは大会が行われることだ」と述べほとんどの競技会場で無観客となることに理解を求めました。

そのうえで「あなたたち選手の夢は実現することになる。今までとは異なる環境だが、スタジアムで孤独を感じることはない。世界中の何十億の人が画面を通じて、心の中であなたたちと一緒にいる。そのサポートを感じてほしい。ここ東京に来てこれまでとは全く違う、東京オリンピックを楽しんでほしい。東京であいましょう」と呼びかけました。