タイ政府 夜間の外出 原則禁止へ 変異ウイルス感染拡大

タイ政府は、変異した新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受けて首都バンコクや周辺の地域で、夜間の外出を原則禁止するなど規制を強化することを決めました。

タイではことし3月ごろから、イギリスで確認された変異ウイルスの「アルファ株」の感染が拡大したあと、インドで確認された「デルタ株」の感染も広がり、9日発表された新たな感染者数は9276人に上っています。

こうした中、タイ政府は感染が特に深刻な首都バンコクや周辺の地域で、今月12日以降、午後9時から午前4時までの外出を原則禁止することを決めました。

コンビニエンスストアや市場を午後8時以降閉鎖するほか、県を越えた移動を自粛するよう求め、県境には検問所を設けるとしています。

感染が拡大する中、バンコクでは、市民が無料の新型コロナウイルスの検査に徹夜で並んだり、病床の不足によって、入院できず自宅療養を余儀なくされたりする事態になっています。

在留邦人への影響も広がり、ことし3月からタイで暮らす20代の日本人女性は「買い物をする場所がかなり限られ、ワクチンの接種も進んでいない」と不安そうに話していました。