ファイザー 変異ウイルス対応の新ワクチン 8月にも臨床試験へ

アメリカの製薬大手ファイザーとドイツのビオンテックは8日、インドで確認された変異ウイルス「デルタ株」に対応した、新たなワクチンの開発を進めていて、早ければ8月にも臨床試験を始めると発表しました。

新型コロナウイルスワクチンを開発している、ファイザーとビオンテックは8日、インドで確認された変異ウイルス「デルタ株」に対応した、新たなワクチンの臨床試験を当局の許可が得られれば、8月にも始めると発表しました。

また、現在のワクチンについて、2回となっている接種回数に、さらに1回、追加接種をすることで、南アフリカで確認された変異ウイルス「ベータ株」に対する中和抗体の値が、5倍から10倍になるという臨床試験の結果が得られたことも明らかにしました。

そのうえで接種から6か月がたつと、感染や発症を予防する効果が低下する可能性があるとして「効果を最大に保つため、接種の完了後、6か月から12か月後の間に追加の接種が必要になる」との見方を示しました。

一方、今回の発表について、アメリカのFDA=食品医薬品局と、CDC=疾病対策センターは、現在、使われているワクチンについて「接種を完了した人はデルタ株を含めた変異ウイルスに対しても重症化や死亡から守られている。現時点で、接種を完了した人に追加の接種は必要ない」とする共同声明を発表しました。

そのうえで、追加の接種に関しては、科学的な知見に基づいて必要性を判断するとしています。