豪シドニー 感染拡大歯止めかからず 外出制限延長 規制強化へ

オーストラリアの最大都市シドニーでは、変異ウイルスの感染拡大に歯止めがかからないことから、外出制限を延長するとともに、運動などで外出できる距離や人数を制限するなど、規制が強化されることになりました。

オーストラリアは、厳しい国境管理などで新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込んできましたが、シドニーでは先月、国際線の乗務員を送迎するリムジンバスの運転手が、インドで確認された変異ウイルス「デルタ株」に感染していることがわかって以降、市中感染が広がっています。

シドニーのあるニューサウスウェールズ州は9日、入国者を除いて新たに44人の感染が確認されたと発表しました。

感染拡大に歯止めがかからない状況を受け、シドニーでは9日夜に解除されることになっていた外出制限が1週間延長されました。

また州政府は、シドニー全域で運動で外出する場合は自宅から10キロ以内にかぎり、人数は家族を除いて2人までに制限するほか、必需品の買い物に行けるのは各家庭で1日1人までとするなど、規制を強化すると発表し、警察が取締りを強化しています。

ニューサウスウェールズ州のベレジクリアン首相は会見で「感染者数が劇的に減少しないかぎり、来週金曜日までに規制を緩和できる状況になるかどうかわからない」と強い危機感を示し、規制を順守するよう住民に呼びかけました。