サッカー会場の宮城 利府町 感染拡大に不安の声も

東京オリンピックでサッカーの男女10試合が行われ上限を設けて観客を入れることになった、宮城スタジアムがある宮城県利府町では観客が訪れることによる新型コロナの感染拡大への不安の声が聞かれました。

町内の20代の女性は「コロナ禍が続くなか、観客によって人流が増え感染者が増加するのではないかと不安です。スポーツをするのはいいですが客を集めるのはいかがなものかと思います」と話していました。

また、50代の女性は「地元でオリンピックの競技が行われるのは一生に一度あるかないかのことですが、コロナ禍で人が集まるというのは町民としては複雑な気持ちです」と話していました。

このほか、宮城スタジアムで行われるサッカーの試合のチケットを持っているという、20代の男子大学生は「県内や東北からの観客に絞るならいいですが、感染が拡大している首都圏などから人が来ることは不安です」と話していました。

仙台市内のホテルからは 期待と懸念の声

東京オリンピックでサッカーの試合が行われる宮城県利府町の宮城スタジアムでは1万人を上限に観客を入れることになり、仙台市内のホテルからは、宿泊客の増加に期待する一方、感染拡大を懸念する声も聞かれました。

JR仙台駅近くにある仙台市宮城野区のビジネスホテルは、首都圏からの出張者のほか、コンサートやスポーツ観戦、それに団体合宿などで訪れる宿泊客に多く利用されてきました。

しかし、新型コロナウイルスの影響で去年の売り上げは例年の半分ほどに減少し、満室を見込んでいたオリンピック期間も現時点では県内の中高生の団体合宿のみで、一般の予約はほとんど入っていません。

こうした中、利府町の宮城スタジアムでは1万人を上限に観客を入れることが決まり、10日に予定されるチケットの再抽せんを経て、観戦する人たちの予約の動きがあると見込んでいます。

ホテルは、検温や消毒を徹底するとともに、食堂はバイキング形式を取りやめ、時間ごとに人数を分けて利用してもらうなどの感染対策をして宿泊客を迎えたいとしています。

『丘のホテル』の梅原敏代表は「観客が入ることがやっと決まったので宿泊客が来てくれることに期待しています。ただ、各地から訪れるので感染拡大の不安もあります。安心・安全で過ごせるよう対策をしっかりして皆さんを迎えたいです」と話していました。

利府町 熊谷大町長「大変喜ばしい」

サッカー男女10試合が行われる宮城スタジアムがある宮城県利府町の熊谷大町長は9日朝、町役場で取材に応じ「上限はあるにせよ、10年前の震災での支援に対する感謝や、復興が進んだ姿を国内外に表現する機会をいただけたことは大変喜ばしい」と述べました。

そのうえで、県内外から観客が訪れることについては「一人一人が感染防止対策を徹底してほしい。県とも話し合い、町民が不安なく納得する形で観客を受け入れたい」と述べました。

宮城スタジアム 入場者の上限は1万人に

宮城県によりますと、今月21日から東京オリンピックのサッカーの試合が行われる利府町の宮城スタジアムは、定員が4万9000人となっているため、今回の決定により、入場者の上限は、大会関係者などを含めて1万人になるということです。

また、宮城スタジアムで行われる男女合わせて10試合のうち、現時点で入場者が1万人を超える見込みなのは、今月28日に行われる男子の予選リーグの2試合と、31日に行われる男子の準々決勝1試合、合わせて3試合だということで、再抽せんはこの3試合について行われるということです。

再抽せんの結果は、10日にも発表される見通しとなっています。

宮城 村井知事「開催しても問題ないと判断」

9日東京で取材に応じた宮城県の村井知事は「宮城県としては予定どおり開催しても問題ないと判断した。できるだけまっすぐ帰ってもらうような啓発運動を含めてしっかりと感染対策を行い、宮城県を訪れる選手や観戦に訪れた人たちが来てよかった、やってよかったと思える大会にしたい。結果として、われわれの感謝の気持ちも伝えられる大会になればいい」と述べました。

平沢復興相「安心安全な大会に向け しっかり取り組む」

平沢復興大臣は、閣議のあとの記者会見で、首都圏の1都3県では無観客とする一方、宮城県や福島県などでは観客を入れて開催することについて「被災地だから観客を入れるというわけではなく、あくまでも東京のように緊急事態宣言が出ていないということで観客を入れる。感染症対策を徹底して国民の命と健康を守ることが重要で、安心安全な大会に向けてしっかり取り組んでいきたい」と述べました。