海外メディア宿泊のホテルで感染対策セミナー 東京 港区

東京オリンピック開幕まで2週間となり、8日夜、競技会場を無観客とする案も検討される見通しの中でも、大会に向けた準備は着々と進んでいます。

海外メディアが宿泊する東京 港区のホテルでは、新型コロナウイルスの感染対策セミナーが開かれ、ホテルのスタッフたちがノウハウを学びました。

このセミナーは、東京 港区の保健所が、東京オリンピックに向けてホテルなどの宿泊施設を対象に具体的な感染対策について知ってもらおうと、オンラインで開きました。

このうち大会期間中、海外メディアの関係者、およそ80人が宿泊する港区芝のホテルでは、スタッフ10人余りが参加しました。

セミナーでは、講師がベッドシーツや枕カバーなどはマスクや手袋を着用し、換気をしたうえで、静かに交換するようアドバイスしていました。

また、宿泊客が発熱など感染疑いの症状を訴えた場合は、客室内での待機をお願いするほか、東京都の発熱相談センターなどに連絡してもらうよう説明していました。

これまでホテルは、ガイドラインをもとに客室の半分の4フロアを海外メディアの宿泊客専用にするほか、食事スペースを一般客と分けるなどの対策を行う予定ですが、8日のセミナーを受けて、新たに英語版の対応の手引きを作成するということです。

東京グランドホテルで感染対策を行う古川雅貴さんは「大会まで2週間という中で、明確になっていないことが多く、スタッフが皆、不安な日々を過ごしているので参考になった」と話していました。

また、8日夜に組織委員会や政府など、5者による会談が開かれ、競技会場を無観客とすることも含めて検討される見通しになっていることについては「無観客になると宿泊客も減り、ホテルとしては厳しい。最大にお迎えしたいけれども、こういう状況では喜べない。今は、おもてなし100%ということはできないが、海外メディアの方に笑顔とおいしい料理を提供し、コロナが収束したら、また日本に来ようと思ってもらえるよう頑張りたい」と話していました。