大リーグ 大谷翔平 32号ホームラン 日本選手シーズン単独最多

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が7日のレッドソックス戦で今シーズン32号ホームランを打ち、大リーグでの日本選手のシーズン最多ホームラン記録を更新しました。

大谷選手は、前日の試合でピッチャーとして登板して日米通算50勝目をあげ、その翌日の7日も本拠地のカリフォルニア州アナハイムで行われたレッドソックス戦に2番 指名打者で先発出場しました。

バッティング好調の大谷選手は1回の第1打席、ノーアウト一塁の場面で初球、インコースのボールに詰まりながらも左中間へ運び4試合連続のヒットでチャンスを広げ、先制点につなげました。
2回の第2打席は2アウト一塁三塁の場面で空振り三振でした。

そして、2対2と同点の5回、先頭でまわってきた第3打席で7球目の変化球を振り抜き、ライトへ勝ち越しとなる今シーズン32号ソロホームランを打ちました。

大谷選手のホームランは、3試合ぶりで、2004年に当時ヤンキースの松井秀喜さんが作った日本選手のシーズン最多ホームラン記録を17年ぶりに更新しました。
大谷選手は開幕から3か月余りと脅威のスピードで記録を塗り替えました。また、この時点で両リーグを通じ、2位の選手に4本差をつけトップを独走しています。

このあと7回の第4打席は、見逃し三振となりましたが、大谷選手は4打数2安打1打点で打率は、2割7分9厘に上がりました。

試合は、エンジェルスが5対4で勝って2連勝です。

一方、レッドソックスの澤村拓一投手は、3対4と1点を追う6回から2人目として登板し、ヒット1本は打たれましたが1イニング投げて無失点に抑え勝ち負けはつきませんでした。

大谷選手との対戦はありませんでした。

松井秀喜さん「彼こそが真の長距離打者」

日本選手のシーズン最多ホームラン記録は、これまで松井秀喜さんが2004年、ヤンキース時代の2年目に打ったシーズン31本でした。

今回、大谷選手が自身の記録を17年ぶりに更新したことについて、松井さんは「シーズン32本のホームランは、大谷選手のバッティングを持ってすればただの通過点にすぎないと思います。大リーグでは私も長距離打者と呼ばれたことはありましたが、彼こそが真の長距離打者だと感じます」とコメントを寄せました。

そのうえで松井さんは「大谷選手はすばらしいピッチャーです。大リーグの常識を変えた唯一無二の存在です。今後もファンの方々や少年たちの夢を背負い、シーズンを乗り切ってほしいと思います。私も一野球ファンとして楽しみにしています」とエールをおくりました。

大谷「まだまだ打てるように頑張ります」

試合後、大谷選手は松井さんの記録を更新したことについて「子どもの頃からずっと見ていたので光栄だなと思う」と話し、松井さんから『大谷選手こそ真の長距離打者』とコメントを寄せられたことには「わざわざコメントをいただけて素直にうれしい。まだまだ打てるように期待に応えられるように頑張ります」と応えました。

また、ホームランを打った打席で自打球を右足首と左ひざに当てた影響について問われると「結果的に打ったので影響はなかったと思うし、大丈夫だと思う」と話しました。

そして「すばらしいチーム相手に僅差の試合を勝てたのでチームとしても自信になる」と話し、アメリカンリーグ東部地区で首位の強豪、レッドソックスとの3連戦に勝ち越したことを喜んでいました。

シーズン60本の可能性も

2004年にホームラン31本を打った松井さんは、シーズン162試合に出場しましたが、大谷選手は開幕から3か月余りのシーズン86試合目、出場81試合目での達成となりました。

仮に、このペースをシーズン終了まで維持するとホームラン数は60本に到達することになり、2001年に73本の大リーグ記録を打ちたてたバリー・ボンズさんと、同じ年に64本をマークしたサミー・ソーサさん以来20年ぶりとなります。

またシーズン60本のホームランは、大リーグでも史上5人しか達成しておらず、ほかに達成したのはべーブ・ルース、ロジャー・マリス、マーク・マグワイアさんといずれも時代を象徴するホームランバッターたちです。

シーズン60本に到達するためにはあと28本必要ですが、大谷選手の今シーズンのホームラン数を月別に見ると、4月が8本、5月が7本、6月は一気に13本と安定して高いレベルを維持していることが分かります。

このため相手チームも警戒を強めていて、6月以降は勝負を避けるフォアボールも増えたほか、徹底してインコースを攻められる場面も増えていますが、大谷選手は7月に入っても6試合で4本のホームランを打っていて、ペースが鈍る気配はありません。

ここから先は日本選手が未踏の領域ですが、大谷選手がけが無く出場を続けることができれば、シーズン60本の達成も、決して不可能ではない目標と言えそうです。

ホームランボールをキャッチ 日系3世の男性は

大谷選手の32号ホームランのボールをライトスタンドでキャッチしたのは、日系3世の男性でした。

ロサンゼルス郊外に住むディーン・ヤマダさんは、年間およそ15試合を球場で観戦するというエンジェルスファンで、この試合はライトスタンドで観戦していました。

ヤマダさんは、ボールをキャッチした時の様子について「打球は私の頭の上を越えていったが、振り返ったらボールがこちらに跳ね返ってきた。ホームランボールを捕ったのは初めてなのですごくうれしい」と思わぬ幸運を喜んでいました。

そのうえで大谷選手について「彼のやっていることは本当にすごいし、親切な選手でもある。ことしはすばらしいシーズンを過ごしていて、今はみんな彼のファンになっていると思う。今シーズンは55本から60本くらい打つんじゃないか」と興奮気味に話していました。

ヤマダさんがキャッチした記念のボールは球団を通じて大谷選手のもとに渡され、ヤマダさんには代わりに大谷選手のサインボールが贈られたということです。