中国地方で記録的大雨 九州北部~東北で局地的な大雨のおそれ

活発な梅雨前線の影響で、広島県や鳥取県など、中国地方の各地で記録的な大雨となり、土砂災害や浸水による被害が相次いでいます。
このあとも断続的に発達した雨雲が流れ込む見込みで、土砂災害や川の氾濫に厳重に警戒し、安全な場所での避難を続けてください。
また、9日にかけては九州北部から東北の広い範囲で局地的な大雨が降るおそれがあり、避難の準備など大雨への備えを進めてください。

気象庁によりますと、暖かく湿った空気が流れ込んで梅雨前線の活動が活発になり、鳥取県や島根県、それに広島県を中心に記録的な大雨となっています。

午後10時までの48時間の雨量は
▽鳥取市鹿野で444ミリと平年の7月1か月の1.8倍に達しています。

少しでも身の安全を確保する行動を

この時間は、中国地方や九州北部のところどころで雨雲が発達しています。

これまでの大雨で中国地方では土砂災害や浸水による被害が相次いでいます。

島根県と鳥取県では、土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。

土砂災害や川の氾濫に厳重に警戒し、避難所などへの移動が難しければ、近くの頑丈な建物や建物の高い階へ移動するなど、少しでも身の安全を確保する行動をとり、安全な場所への避難を続けてください。

今後の見通し

九州北部から東北の広い範囲で9日にかけて雷を伴って激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨になるおそれがあります。

9日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、
▽九州北部で180ミリ
▽山口県で120ミリ
▽中国地方で100ミリ
▽北陸で90ミリ
▽東海と近畿で80ミリ
▽東北で60ミリと予想されています。

その後、10日夕方までの24時間には、多いところで、
▽九州北部で100から200ミリ
▽山口県で100から150ミリ
▽近畿と中国地方で50から100ミリの雨が降ると予想されています。

雨は、強まったり弱まったりを繰り返しながら断続的に降る見込みで、予想以上に雨雲が発達した場合は「線状降水帯」が発生したり、猛烈な雨が降ったりする可能性もあります。

さらに、前線は11日ごろにかけて停滞するため、その後も雨量が増え、各地で災害の危険度が高まるおそれがあります。

気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意を呼びかけています。

雨が強まる前に避難の準備をするなど、大雨への備えを進めてください。

熱海市も土砂災害に警戒を

一方、今月3日に記録的な大雨で土石流が起きた静岡県熱海市は、9日も雷雨になりやすい見込みです。

熱海市では、これまでの大雨で地盤が不安定な状態が続いています。

土石流が発生した地域では、崖や山の斜面、川の近くなど危険な場所には近づかず、引き続き、安全な場所で過ごすようにしてください。

大雨に警戒が必要な時間帯は…

気象庁は、今月11日にかけて警報級の大雨が降るおそれがあるとしています。

各地の大雨に特に警戒が必要な時間帯と警報級の大雨が降るおそれがある時間帯は次のとおりです。

特に警戒が必要な時間帯は、
▽中国地方では9日朝にかけて、
▽近畿と四国では8日夜にかけてです。

中国地方と近畿ではその後も11日日曜日にかけて、
警報級の大雨になるおそれがあります。

また▽九州北部でも11日にかけて警報級の大雨が降るおそれがあり、
特に10日は大雨に特に警戒が必要だとしています。

このほか、警報級の大雨になるおそれがあるのは
▽北陸では10日にかけて、
▽東北や東海では9日夜遅くにかけてです。

気象庁は、これまで大雨が降った地域では、土砂災害の危険度が高い状態になっており、低い土地の浸水や河川の増水や氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけています。

これらの情報は8日の昼の情報です。
予想を上回る大雨になることがあります。
最新の情報に注意するようにしてください。

“予想困難”な大雨は梅雨末期の特徴

7日夕方、気象庁が最も警戒していたのは、山陰での大雨でしたが、実際には、その南側の広島県などで予想を上回る雨量となりました。

山陰では午後になって非常に激しい雨が降っていますが、気象庁は「梅雨末期」には湿った空気の流れ込み方によって、予想と実態の「ずれ」は起きうるとして「危機が迫る前にハザードマップを確認するなど災害への備えを進めてほしい」と呼びかけています。

気象庁が、7日夕方発表した予想では、8日夕方までの24時間に降る雨の量は、中国地方の鳥取県と島根県を含む山陰では200ミリ、広島県を含む山陽では120ミリと予想されていました。

しかし、8日正午までの12時間に降った雨は、山陰で最も多く降ったのは、島根県益田市匹見で104ミリだったのに対し、広島県竹原市で193ミリでした。

広島県三原市では「緊急安全確保」の情報が出されている地域があるほか、県内の各地で川の水があふれ、浸水被害が発生しました。

広島県側で雨雲が発達した理由について気象庁は、豊後水道と関門海峡付近から流れ込む暖かく湿った空気の量が予想を上回ったため、広島県側で風どうしがぶつかり、積乱雲が次々と発達した可能性があるとしています。

また山陰では、午後になって再び雨雲が発達し、非常に激しい雨が降っています。

この「梅雨末期」に予想と実態がずれることは、これまでも多くあり、気象庁は「いつ、どこで、どの程度の雨が降るか、正確に見積もるのは難しい」としています。

日曜日ごろにかけては、東北から九州にかけての広い範囲で雨雲が発達しやすく、予想雨量を上回る大雨になる可能性もあるとしています。

気象庁は、最新の気象情報や自治体の避難情報をこまめに確認し、危険が差し迫る前に地域の危険を把握し、避難の準備をするなど大雨への備えを進めるよう呼びかけています。