新型コロナ 変異ウイルスの種類判別可能な試薬を開発

変異ウイルスの感染拡大が進む中、神奈川県の支援を受けた企業が、1度の検査で感染の有無と同時に変異ウイルスの種類も判別できる試薬を開発したと発表しました。

時間の大幅短縮も

試薬を開発したのは、資金面などで神奈川県の支援を受けたバイオベンチャー企業の「ダナフォーム」です。

ダナフォームによりますと、新たに開発された試薬を使えば、1度のPCR検査で感染の有無と同時に、変異ウイルスの種類を判別できるということです。

これまで変異ウイルスの種類を判別するためには、陽性が判明した検体をもう一度検査する必要がありましたが、新たな試薬を使うことで時間の大幅な短縮が期待できるということです。

この試薬は、まだ研究用ですが、開発した企業では7月1日から個人や企業を対象に有料で検査を受け付けているほか、今後、国の認可を得て医療機関などで広く利用できるようにしたいとしています。

神奈川県の黒岩知事は、「変異ウイルスは、感染力が強いとされ、検査に時間がかかるとその間に広がってしまう。こうした新たな技術の開発を支援することで感染拡大を抑えていきたい」と話していました。