北米の記録的暑さ「温暖化がなければ事実上、起きえなかった」

カナダやアメリカの西部の広い範囲で先週記録的な暑さとなったことについて「温暖化がなければ事実上、起きえなかった」とする研究を各国の専門家で作るチームがまとめました。

カナダやアメリカの西部の広い範囲では先週記録的な暑さとなり、カナダ西部、ブリティッシュ・コロンビア州のリットンでは49.6度と、カナダの観測史上最も高い気温を記録し、州内では暑さが原因で亡くなる人も相次ぎました。

今回の熱波について、イギリスなどの研究機関や気象当局の専門家で作る研究チームは、産業革命前の19世紀後半の地球と、それから平均気温が1.2度上昇した現在の地球について、観測データなどをもとにシミュレーションを行い、熱波の発生の確率などを分析しました。

その結果、今回の熱波が発生する確率は、現在の地球では少なくとも150倍高くなっていたほか、平均気温の上昇がなければ各地のピーク時の気温はおよそ2度低かった可能性があることがわかり、研究チームは、今回の熱波について「温暖化がなければ事実上、起きえなかった」と指摘しました。

今後、世界の平均気温の上昇が産業革命前に比べて2度までに抑えられた場合でも、こうした熱波は5年から10年に1度の頻度で起きる可能性があるとしています。

研究チームの1人オックスフォード大学のオットー准教授は、「現在起きるどの熱波も気候変動によって頻度や強さが増している」と述べ、温室効果ガスの削減などの抜本的な対策が必要だとしています。