「過労死ライン」達せずも不規則勤務などで労災認定へ 厚労省

厚生労働省は、過労死の認定基準をおよそ20年ぶりに見直し、残業時間の長さがいわゆる「過労死ライン」に達しない場合でも、それに近い実態があり不規則な勤務などが認められれば労災と認定することになりました。

新しい認定基準 早ければ来月運用開始の方針

国は過労死を認定する基準について残業時間が病気の発症直前1か月に100時間、発症前の2か月から6か月は1か月平均で80時間をいずれも超えた場合などとしていて、「過労死ライン」と呼ばれています。

厚生労働省が設置した有識者の検討会は「働き方の多様化や職場環境の変化があり、最新の医学的知見に基づき検証すべきだ」として、過労死の認定基準の見直しの検討を進めた結果、7日提言をまとめました。

これを受け厚生労働省は、およそ20年ぶりに認定基準を見直すことになりました。
具体的には、残業時間の長さが「過労死ライン」に達しない場合でもそれに近い残業があり、不規則な勤務などが認められれば「仕事と病気の発症との関連性が強いと評価できる」として労災と認定すべきだとしています。

不規則な勤務は、仕事の終了から次の開始までの「勤務間インターバル」が短い場合や、休日のない連続勤務などとしていて、働く人の勤務の実態や負荷を認定の判断により反映させたいとしています。

「過労死ライン」については、遺族や弁護士からWHO=世界保健機関などの指摘を踏まえ、1か月65時間に見直すべきだという意見が出ていましたが、現在の基準を維持するとしています。

厚生労働省は、パブリックコメントなどを行ったうえで、早ければ来月にも全国の労働基準監督署に通知し新しい認定基準の運用を始める方針です。