東京都 コロナ 3人死亡 920人感染確認 900人超は5月13日以来

東京都内では、7日、新たに920人の感染が確認され5月13日以来、900人を超えました。1週間前の水曜日より206人増えているほか、20代から40代がおよそ7割を占めていて、都の担当者は「変異ウイルスの影響もあり急激な感染拡大が強く懸念される。改めて増加傾向である状況を認識してもらいたい」と呼びかけています。

東京都は、7日都内で新たに10歳未満から80代までの男女あわせて920人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。
900人を超えるのは5月13日以来です。

また、1週間前の水曜日より206人増え、18日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。7日までの7日間平均は631.7人で、前の週の124.3%となりました。

7日の920人の年代別は、
▼10歳未満が53人、
▼10代が70人、
▼20代が265人、
▼30代が191人、
▼40代が181人、
▼50代が103人、
▼60代が39人、
▼70代が12人、
▼80代が6人です。
20代から40代は637人で、全体のおよそ7割を占めています。

都の担当者は「7日間平均が600人を超えているのは、前回の緊急事態宣言が出される直前の、ことし4月第3週と同じ水準だ。変異ウイルスの影響もあり急激な感染拡大が強く懸念される。20代から40代の世代には改めて増加傾向である状況を認識してもらいたい」と呼びかけています。

感染経路がわかっている375人の内訳は、
▽「家庭内」が最も多く189人
次いで
▽「職場内」が67人、
▽「会食」が29人、
▽「施設内」が40人などとなっています。
このうち「施設内」では、40人中36人が保育園や大学、高校などでの感染でした。36人のうち16人は、保育園で起きた園児15人を含むクラスターでした。

これで都内で感染が確認されたのは17万8356人になりました。

また、都が参考として発表した6日の検査件数は7939件で、6日までの3日間の平均は7372.3件でした。

7日時点で入院している人は、6日より4人減って1673人で、「現在確保している病床に占める割合」は29.9%です。
一方、都の基準で集計した7日時点の重症の患者は、6日より1人減って62人で、重症患者用の病床の16.6%を使用しています。

また、都は、感染が確認された50代の女性2人と70代の男性1人のあわせて3人が死亡したことを明らかにしました。
50代の女性2人は、いずれもそれぞれの自宅で倒れているのを家族が見つけて病院に搬送されましたが、その日に死亡が確認されました。このうち1人は、家庭内感染で、感染した家族が自宅で療養中でした。

これで都内で感染して死亡した人は2244人になりました。

インド型変異ウイルス 新たに71人の感染確認

東京都は、7日、都内で1日の発表としてはこれまでで2番目に多い71人がインドで確認された「L452R」の変異があるウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

これで都内でこのウイルスの感染が確認されたのは、662人になりました。

7日の71人のうち、感染経路がわかっているのは32人で、内訳は、
▼家庭内が17人、
▼職場内が7人、
▼会食が2人などとなっています。

家庭内の17人のうち3人は、これまでにクラスターが確認されている中学校の生徒の保護者などで、この中学校に関連した感染は37人となっています。

東京都 小池知事「状況はとても厳しい」

東京都の小池知事は、記者団に対して「状況はとても厳しい。一方で、重症者の世代はこれまでと様相が違う。きょうの重症者のうち50代は40%近い。飲食の場や職場からウイルスが家庭に持ち込まれるのをどう抑えるのかが課題だ。これから病床をどう確保するかという観点から中高年に向けた対策も必要だ」と述べました。

また小池知事は、記者団から「緊急事態宣言下でのオリンピックが現実味を帯びてきたがどう思うか」と問われたのに対して「とても厳しい状況だが、これまでも大会の準備、コロナ対策を進めてきた。対策を進めながら安全に開かれるようにしたい。それが東京大会の大きなポイントになっていくと思う」と述べました。