イラン 濃縮度高めた「金属ウラン」製造着手 核合意で製造禁止

核開発を強化するイランが、濃縮度を高めた「金属ウラン」の製造に着手したことがわかりました。「金属ウラン」は核兵器の材料に使われる可能性があり、イランとしては、強硬策をとることで間接協議を進めているアメリカに揺さぶりをかけるねらいもあるものとみられます。

IAEA=国際原子力機関は6日、NHKの取材に対し、イランが濃縮度を20%まで高めた金属ウランについて、中部イスファハンにある核施設でその製造工程を始めたと明らかにしました。

イラン側は首都テヘランにある実験炉の核燃料として、平和目的で利用すると説明していますが、高濃縮の金属ウランを製造した場合、核兵器の材料に使われる可能性があるとして、核合意では製造が禁止されています。

イランは核合意の立て直しに向けて、ことし4月以降、EU=ヨーロッパ連合などを介してアメリカとの間接協議を進めていますが、アメリカが解除するイランへの制裁の範囲などをめぐって意見の違いが残っています。

イランとしては、濃縮度を高めた金属ウランの製造の着手という強硬策をとることで、アメリカに揺さぶりをかけるねらいもあるものとみられます。

これについてアメリカ国務省のプライス報道官は「このような挑発的な行為によってイランが交渉を優位に進められるわけではない。イランに対して瀬戸際政策をやめるよう働きかけ続ける」と述べ、対話を続けるよう呼びかけました。