バヌアツ 東京パラに選手団派遣せず コロナ感染拡大影響懸念

南太平洋の島国バヌアツは、新型コロナウイルスの感染拡大で選手などの健康への影響が懸念されるとして、東京パラリンピックに選手団を派遣しない方針を明らかにしました。太平洋島しょ国では、新型コロナを理由に東京大会への選手の派遣を取りやめる動きが相次いでいます。

これは6日、バヌアツのパラリンピック委員会が声明を発表して明らかにしました。

それによりますと、パラリンピック委員会と選手やコーチなどが話し合い、8月に開幕する東京パラリンピックに選手団を派遣しないことを全会一致で決めたということです。

具体的には、インドで確認された変異ウイルスの「デルタ株」の感染が世界的に拡大していることを背景に「選手や同行する関係者の心身の健康への影響と、帰国する途中で想定外の隔離措置によって足止めされ、金銭的な負担が生じる可能性を考慮した」としています。

人口およそ30万の島国バヌアツは、去年から新型コロナ対策として海外からの入国を原則として禁止していて、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめではこれまでに確認された感染者は4人、死者は1人となっています。

太平洋島しょ国では、サモアが7月、新型コロナの感染拡大を防ぐためとして、国内を拠点とする選手を東京オリンピックに派遣しないことを決めています。