緊急事態宣言中の沖縄に五輪事前合宿で初の海外選手団

東京オリンピックに向けて沖縄市で事前合宿を行うフランスのバレーボールの代表チームが沖縄県に入りました。全国で唯一緊急事態宣言が出ている沖縄県に、事前合宿のために海外から選手団が訪れるのは初めてです。

フランスのバレーボール男子の代表チーム21人は、6日午前11時ごろ那覇空港に到着しました。

選手などは入国の際、新型コロナウイルスについて検査を受けて、全員、陰性が確認されています。

選手などは感染防止対策で、ほかの乗客と分かれて到着ロビーに姿を見せました。

このあと選手などは十分な間隔を取りながら、事前合宿を行う沖縄市内の宿泊施設に入りました。

全国で唯一緊急事態宣言が出ている沖縄県に、事前合宿のために海外から選手などが訪れるのは今回が初めてです。

チームは今月19日まで合宿を行い、選手たちは原則、毎日検査を求められるほか、宿泊施設と練習会場の行き来のほかは外出が認められないということです。

一方、新型コロナウイルスの影響で、沖縄市は、当初予定していた子どもたちとの交流イベントをすべてオンラインに切り替えて実施することにしています。

県によりますと、県内では東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿が5つの市町村で行われ、5か国から100人以上が訪れる予定になっています。

宿泊先のホテルは

宿泊先のホテルは感染対策を徹底しています。

国などが定めたガイドラインに基づき、選手などは、一般客と接触しないよう裏口から出入りし、業務用のエレベーターを使用します。

客室は1つのフロアを代表チームの専用にし、食事会場も貸し切りにします。

選手などはホテル内で、自分の部屋のあるフロアと食事会場しか行き来できないなど行動が厳しく制限されています。

食事の提供など選手などと直接接触するスタッフ40人は毎日、間接的に接触するスタッフは3日に1回、検査を受け、陰性であることを確認します。

ホテルは感染防止対策を徹底する一方で、食事会場に卓球台やテーブルゲームを用意するなど、外出ができない選手などが少しでも快適に滞在できるよう工夫を凝らしています。

フランスの選手などを受け入れるオキナワグランメールリゾートの林百希 総支配人代行は「新型コロナウイルスの影響で修学旅行がキャンセルになるなど、売り上げが大きく落ち込んでいます。厳しい状況が続いているので、フランスの代表チームが滞在してくれるのは大変ありがたいです。ただ、フランスの皆さんは外に出られないので、少しでも沖縄で思い出を作ってもらえるよう、楽しい雰囲気でお迎えできたらと思います」と話していました。