松本元死刑囚の遺骨 次女代理人「次女は宗教的利用望まず」

オウム真理教元代表の麻原彰晃本名・松本智津夫元死刑囚の遺骨の受取人を次女とする決定が確定したことについて、次女の代理人の弁護士が5日夜、「次女はオウム真理教や後継団体と一切関係なく、父の遺骨が宗教的に利用されることを望んでいない」とするコメントを出しました。

3年前の7月6日、松本智津夫元死刑囚に死刑が執行されたあと、遺骨の引き取りをめぐって遺族の間で争いが起き、遺骨は東京拘置所で保管されてきました。

次女と四女が受取人を確定させる審判をそれぞれ申し立てたのに対し、東京家庭裁判所は去年、海に散骨する意向を示していた四女ではなく、次女を受取人とする決定をし、東京高等裁判所も、ことし3月に同じ判断をしました。

これを不服として、四女のほか、妻と次男も特別抗告しましたが、最高裁判所第3小法廷の戸倉三郎裁判長は5日までに退ける決定をし、次女を遺骨の受取人とする決定が確定しました。

松本元死刑囚の遺骨を巡っては、オウム真理教から名前を変えた「アレフ」の信者などの崇拝の対象になりかねないと懸念されていました。

最高裁の決定を受け、次女の代理人を務める弁護士は5日夜「次女が望んでいることは、父を家族として静かに悼みたいということに尽きる。次女は、オウム真理教や後継団体と一切関係なく、父の遺骨が宗教的、政治的に利用されることを決して望んでいない」とするコメントを出しました。

一方、公安調査庁は「公安調査庁としてコメントする立場にない。引き続き、観察処分を適切かつ厳格に実施し、当該団体の活動状況を明らかにしていく」としています。

次女の代理人のコメント詳細

次女の代理人を務める安西敦弁護士は5日夜、コメントを出しました。

コメントでは「次女が望んでいることは、父を家族として静かに悼みたいということに尽きる。次女は、オウム真理教や後継団体とは一切関係なく、むしろ、長年にわたってアレフと訴訟で戦ってきた。次女は、父の遺骨が宗教的、政治的に利用されることを決して望んでいない」としています。

そのうえで、遺骨の受取人を決める審判について「審判でもオウム真理教や後継団体などと関係がないと主張し、そうした団体に利用されることなく、家族だけで悼むことができるよう、みずからが受取人に指定されるよう求めてきた。東京家裁、東京高裁、そして最高裁の判断は、次女の主張や思いを正面から認めてくれた」としています。

また「次女がオウム真理教や関連団体と関係があるとか、次女が引き取り人となることで遺骨が関連団体にわたるかのような、事実と異なる報道をしないようにお願いしたい。次女ら家族は、そうした報道にずっと傷つけられ、社会で壮絶な差別を受け続けてきた。どうか亡き父を静かに悼みたいという家族の思いを理解していただき、プライバシーを尊重してほしい」としています。