ミャンマー 新型コロナ感染急拡大 さらなる拡大懸念も

ミャンマーでは新型コロナウイルスの感染が急拡大し、国営メディアは、1日としてはこれまでで最も多い2318人の感染が確認されたと伝えました。ミャンマー国内ではクーデター後の混乱が続いていて、さらなる感染の拡大が懸念されています。

ミャンマーではことし2月にクーデターが発生して以降、検査数が激減したこともあり、1日当たりの新たな感染者数は1桁や2桁にとどまっていました。

しかし5月末から感染者が急増し、国営メディアは4日、1万378人を検査した結果、新たに2318人の感染が確認されたと伝えました。

これはより多くの検査を行っていたクーデター前の時期を含めて、1日の新規感染者としてはこれまで最も多い数です。

累計の感染者数は16万5405人、死者は3419人となっています。

ミャンマーでは、デルタ株と呼ばれるインドで最初に確認された変異ウイルスなどの感染も確認されています。

軍は感染者が多い地域で原則、外出禁止を命じたりマスクを無料で配布する様子を国営テレビで報じたりして、感染防止に取り組む姿勢を示しています。

しかし市民は「ウイルスよりも軍の統治が続くことのほうが恐ろしい」などと訴え、街頭での抗議活動を続けているほか、医療関係者が軍の統治に抵抗して職務を放棄する不服従運動を全土で展開しています。

クーデター後の混乱が続く中、医療機関も十分に機能していないことからさらなる感染の拡大が懸念されています。