全国初の「緊急安全確保」 各地で浸水の神奈川 平塚で被害調査

警戒レベルで最も高い「緊急安全確保」が全国で初めて出された神奈川県平塚市で5日、市の職員たちが河川周辺の住宅などの被害状況を調査しました。

平塚市では3日午前7時すぎ、市内を流れる金目川とその支流の合わせて6つの河川で氾濫が発生している可能性があるとして、沿岸流域の住民を対象に警戒レベル5の「緊急安全確保」を全国で初めて出しました。

5日午後、市の職員らが被害状況を確認するため河川流域の住宅などを調べた結果、金目川沿いの南金目地区で住宅18棟の床下浸水の被害が確認されたほか、軽トラックが水没するなどの被害が確認されました。

住民「夜中に『避難』といわれても」

平塚市は、緊急安全確保を出すおよそ5時間前に避難指示を出して、対象地域の住民19万8690人に対し避難を呼びかけたものの、避難したのは1%にも満たない143人にとどまったということです。

また、住民からは、「緊急安全確保」でどのような行動を取ればよいか分からなかったという声も聞かれたということです。

金目川のすぐそばに住む40代の女性は「夜中に避難と言われても危険なので避難できなかった。レベル5という情報についても知らなかったので、どうしていいか分からなかった」と話していました。

市は今後、避難情報を出すタイミングも含めて、住民の速やかな避難行動につなげられるよう検討したいとしています。

「緊急安全確保」の経緯は

今回の大雨で平塚市が警戒レベルで最も高い「緊急安全確保」を出した経緯をまとめました。

緊急安全確保が出された3日の午前7時すぎ、市内を流れる金目川の観音橋観測所の水位が急激に上がりました。

市によりますと「氾濫危険水位」を33センチ超える2メートル53センチにまで水位が上昇していたということです。

現場の消防から「川があふれそうだ」という情報があり今後も雨が続く見込みだったことなどから、大規模な氾濫のおそれがあると判断して、住民に直ちに身の安全を確保してほしいとして全国で初めて「緊急安全確保」を出したということです。

平塚市災害対策課では今回の判断について「幸い大きな被害はなかったが、今回の対応を検証し、次の災害にいかしたい」と話しています。