RSウイルス感染症流行続く “満床”の病院も 重症化前の受診を

主に子どもが感染し、重症化するおそれもあるRSウイルス感染症の流行が各地で続いています。東京都内では、小児科の病床の半分ほどが、この感染症の患者で埋まっている病院もあり、重症化する前の早めの受診を呼びかけています。

RSウイルス感染症は、主に子どもが感染し発熱やせきなどかぜに似た症状が出る病気で、生後6か月以下の赤ちゃんや心疾患のある赤ちゃんなどが感染すると、重症化するおそれがあります。

ことしは、早い時期から感染者が急増していて、専門家の間では、新型コロナウイルスへの対策で去年、感染が広がらなかった結果、多くの子どもが免疫を持っていないことが影響しているとみられています。

国立感染症研究所によりますと、全国およそ3000の医療機関の小児科で、先月20日までの1週間にRSウイルス感染症と診断された患者の数は9641人となっています。

おととしの同じ時期に比べておよそ12倍、感染が広がらなかった去年のおよそ440倍に当たります。

東京 港区の愛育病院では、小児科にある18の病床の半分ほどをRSウイルス感染症の患者が占め、先月からほぼ満床の状態が続いているということです。

先週まで入院していたという1歳の男の子の母親は「今は落ち着きましたが、ゼロゼロというようなせきをずっとしていて、しんどそうでした。親としてもつらかったです」と話していました。

ベッドに空きがないことから、入院が必要な症状でも、外来で点滴を打って様子をみるケースも出ているということです。

また、救急搬送も相次いでいて、1日の夜から2日の朝にかけては、高熱でけいれんを起こすなどして4人が運ばれてきたということです。

愛育病院の小児科の浦島崇医師は「救急の現場も病床もひっ迫してきている。母乳やミルクを飲む量が減ったり、寝られないほどせきが続いたりする場合は、ためらわずに医療機関を受診してほしい」と呼びかけています。

全国的な流行に

国立感染症研究所のデータをもとにRSウイルス感染症の流行の状況を分析しました。

1医療機関当たりの1週間の患者数を5段階で色分けすると、ことしに入って最初に九州で感染者が増え始め、4月以降、本州の各地でも増えていきます。

5月に入ると関西や東北などで患者が増え、1医療機関当たりの患者数が5人以上の地域も出てきます。

先月には、関東でも患者数が増加し、全国的な流行となっています。