新型コロナ 11都道府県の感染状況 5指標7項目(7月1日時点)

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、感染状況を示す4つのステージのうちどのステージにあるか判断するための指標として▼「医療のひっ迫具合」、▼「療養者数」、▼「PCR検査の陽性率」、▼「新規感染者数」、▼「感染経路が不明な人の割合」の5つを示しています。このうち「医療のひっ迫具合」は▼「病床使用率」▼「入院率」▼「重症者用病床の使用率」の3つの項目があります。

内閣官房のまとめによりますと、▽緊急事態宣言が出されている沖縄県と▽「まん延防止等重点措置」が適用されている県の合わせて11都道府県では、今月1日の時点で、東京都と沖縄県で最も深刻な「ステージ4」に相当する項目が複数あります。

なお、病床関連の指標については、自治体の中にはすぐに受け入れることができる「即応病床数」などをもとに、異なる値を公表しているところもあります。

1-1 医療ひっ迫 病床全体の使用率

まず医療のひっ迫具合です。

病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

病床全体の使用率は、▼北海道で26%、▼埼玉県で18%、▼千葉県で30%、▼東京都で25%、▼神奈川県で23%、▼愛知県で19%、▼京都府で12%、▼大阪府で16%、▼兵庫県で11%、▼福岡県で13%、▼沖縄県で55%です。

1-2 医療ひっ迫 入院率

入院率はステージ3が40%以下、ステージ4が25%以下が目安です。

入院率は、▼北海道で63%、▼埼玉県は適用外、▼千葉県は適用外、▼東京都で34%、▼神奈川県は適用外、▼愛知県は適用外、▼京都府は適用外、▼大阪府で35%、▼兵庫県は適用外、▼福岡県は適用外、▼沖縄県で38%です。

「適用外」については、文末を参照してください。

1-3 医療ひっ迫 重症者

重症者の病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

重症者用の病床使用率は、▼北海道で19%、▼埼玉県で10%、▼千葉県で18%、▼東京都で33%、▼神奈川県で20%※、▼愛知県で18%、▼京都府で10%、▼大阪府で17%、▼兵庫県で10%、▼福岡県で7%、▼沖縄県で59%でした。

※神奈川県の「20%」は「19.6%」を四捨五入したものです。

2 療養者数

続いて療養者数は、人口10万人あたりステージ3が20人以上、ステージ4は30人以上が目安です。

▼北海道で16人、▼埼玉県で16人、▼千葉県で17人、▼東京都で33人、▼神奈川県で19人、▼愛知県で12人、▼京都府で6人、▼大阪府で14人、▼兵庫県で4人、▼福岡県で8人、▼沖縄県で71人でした。

3 検査陽性率

最近1週間のPCR検査などの陽性率です。

ステージ3が5%以上、ステージ4が10%以上が目安です。

▼北海道で1.6%、▼埼玉県で2.8%、▼千葉県で3.8%、▼東京都で5.2%、▼神奈川県で6.4%、▼愛知県で2.9%、▼京都府で1.9%、▼大阪府で0.8%、▼兵庫県で1.4%、▼福岡県で1.3%、▼沖縄県で5.0%となっています。

4 新規感染者数

人口10万人あたりの直近1週間の新規感染者はステージ3が15人以上、ステージ4は25人以上が目安です。

▼北海道で4人、▼埼玉県で9人、▼千葉県で14人、▼東京都で26人、▼神奈川県で16人、▼愛知県で4人、▼京都府で4人、▼大阪府で8人、▼兵庫県で3人、▼福岡県で4人、▼沖縄県で31人となっています。

5 感染経路不明者の割合

最後に感染経路が不明な人の割合です。

目安の値はステージ3、ステージ4ともに50%です。

▼北海道で48%、▼埼玉県で50%、▼千葉県で57%、▼東京都で60%、▼神奈川県で59%、▼愛知県で48%、▼京都府で46%、▼大阪府で59%、▼兵庫県で53%、▼福岡県で45%、▼沖縄県で45%でした。

指標として新たに採用された「入院率」は、すべての療養者に占める入院できている人の割合です。

新型コロナウイルスの患者が増加すると本来は入院する必要があるのに入院できずに自宅や施設で療養する人が増えることから、「入院率」は数値が低いほど、受け入れることができない患者が増えている、つまり医療がひっ迫している可能性があることになります。

ただ、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は以下の場合には適用されないとしています。

▼療養者数が、人口10万人あたり10人未満の場合。

▼新規陽性者数のうち入院が必要な人が発生届の翌日までに入院できている場合です。

こうした自治体についてはステージの判断は行われません。