インドネシア 感染拡大歯止めかからず 市民活動を大幅制限へ

東南アジアで新型コロナウイルスの感染者が最も多いインドネシアでは、感染の拡大に歯止めがかからず、政府は3日から首都ジャカルタや主要な観光地のバリ島などで、市民活動や経済活動を大幅に制限すると発表しました。

インドネシアではインドで確認された変異ウイルス「デルタ株」の広がりなどから30日、新たに2万1807人と過去最多の感染者を確認しました。

感染が深刻な首都ジャカルタでは、感染者の治療のための病床が93%まで埋まり、医療体制がひっ迫しています。

ジョコ大統領は1日、ジャカルタがあるジャワ島とバリ島で、3日から今月20日まで、市民活動や経済活動を大幅に制限すると発表しました。

具体的には医療従事者や、市民生活の維持に必要な業種をのぞくすべての企業は、全従業員を在宅勤務にするよう求められます。

スーパーマーケットは営業時間や客の人数を制限して営業を続けますが、ショッピングモールは閉鎖され、レストランも店内での飲食が禁止されます。

国内の移動で航空機を利用する際は、PCR検査の結果が陰性で、さらにワクチンを少なくとも1回接種していることが求められます。

インドネシア政府は早ければ今月から、バリ島で外国人観光客の受け入れを再開したい考えでしたが、感染の拡大で見通しが立たなくなっています。