伊豆諸島で猛烈な雨 太平洋側で大雨のおそれ 土砂災害など警戒

梅雨前線の活動が活発になっている影響で東日本や西日本の太平洋側を中心に雨雲が発達し、伊豆諸島では猛烈な雨が降ったとみられます。
前線が2日にかけて停滞するため、太平洋側では大雨となるおそれがあり、気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、本州の南岸にのびる梅雨前線に向かい、暖かく湿った空気の流れ込みが強まっているため、東日本と西日本の太平洋側を中心に発達した雨雲が流れ込み断続的に雨が強まっています。

朝から伊豆諸島で雨が強まり、気象庁のレーダーによる解析では、新島付近で1日午前8時までの1時間におよそ90ミリの猛烈な雨が降ったとみられるほか、午前8時半までの3時間の雨量はおよそ150ミリに達したとみられます。

このため気象庁は、線状降水帯が確認され非常に激しい雨が同じ場所に降り続いているとして午前9時前に「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。

静岡県と伊豆諸島では、これまでの雨で地盤が緩んでいるため土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。

今後の雨の見通しです。

これから2日にかけて九州南部や奄美地方、東海、関東甲信など太平洋側を中心に雨が強まり、局地的には雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。

2日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、東海と伊豆諸島で250ミリ、九州南部と奄美地方で150ミリ、関東甲信で120ミリ、東北で60ミリと予想されています。

その後、3日朝までの24時間の雨量は、東海で100から200ミリ、九州南部と奄美地方、それに伊豆諸島で100から150ミリ、関東甲信で50から100ミリなどと予想されています。

前線の停滞が続くため、同じような場所で強弱を繰り返しながら雨が降り続き、雨量が増えると予想されています。

気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒し落雷や竜巻などの激しい突風にも注意するよう呼びかけています。

これから災害の危険性が高くなるおそれがあります。

危険が差し迫る前に安全な場所に移動するようにしてください。

「顕著な大雨に関する情報」とは

「顕著な大雨に関する情報」は、発達した積乱雲が帯状に連なる「線状降水帯」が発生し、非常に激しい雨が同じ場所に降り続いて土砂災害や洪水の危険性が急激に高まったときに発表されます。

6月17日から新たに運用が始まりました。

「線状降水帯」は、去年の7月豪雨や平成30年の西日本豪雨など、これまでの豪雨災害で繰り返し確認され、予報を上回って、短い時間で状況が悪化する危険性があります。

この情報が出た際は、自治体からの避難の情報に基づき、周囲の状況を確かめて早めの避難をするほか、すでに避難場所までの移動が危険な場合は崖や沢から離れた近くの頑丈な建物に移動したり建物の2階以上など浸水しにくい高い場所に移動したりするなど、身の安全を確保することが重要です。

情報が発表される基準は、3時間の解析雨量が100ミリ以上になっている範囲が500平方キロメートル以上あることや、その領域の形状が「線状」であることなどと決められています。

ただ、台風本体の雨雲が近づいた時など、「線状降水帯」とは言えない状況でも発表されることがあります。

間に合わないケースも

注意が必要なのは、この情報が発表された際、すでに外に出ることすら危険になっているおそれもあることです。

気象庁が過去の災害事例で検証したところ「顕著な大雨に関する情報」を発表する基準に達していない段階でも大きな被害が出ていた事例があるということです。

また、情報が出ていない地域でも今後、雨雲が移動し、急激に状況が悪化するおそれもあります。

このため気象庁は、避難情報に直結はせず、危機感を高めてもらうための情報だとし、5段階で運用されている大雨警戒レベルでは「レベル4“相当以上”」だとしています。

そのうえで、情報を待つことなく、気象庁のホームページで確認できる危険度分布や河川の水位情報などをもとに早めの避難を心がけてほしいと呼びかけています。

利島村や新島村で土砂崩れ けが人なし

東京都によりますと、1日午前11時現在、利島村で複数の土砂崩れが起きているほか、新島村でも1か所で土砂崩れが起きているということです。
けが人などはいないということです。

都は、伊豆諸島の自治体と連絡をとり、ほかにも被害がないか情報収集をしています。

新島村の郵便局長「道路は何か所か冠水」

伊豆諸島の新島村にある若郷郵便局の局長、前田正人さんは「けさ7時半から8時ごろにひどく雨が降っていて、傘をさしていてもぬれてしまうし、車のワイパーも役に立たないほどだった。道路は何か所か冠水していて、ひざのあたりまで水がたまっていたり太めの幹のような木の枝が落ちていたりした」と話していました。

そのうえで「あすも雨ということなので、予断を許さない状況だと思っている」と話していました。