日銀 政策委審議委員に中川順子氏 「景気回復の遅れに注意」

日銀の金融政策を決める政策委員会の審議委員に大手資産運用会社で社長などを務めた中川順子氏が就任し、新型コロナウイルスの動向次第では景気の回復が遅れるリスクがあるとして、予断を持たず柔軟に政策を判断していく考えを示しました。

中川氏は、大手資産運用会社 野村アセットマネジメントで社長や会長を歴任し、日銀の金融政策などを決める政策委員会の審議委員に30日就任しました。

日銀本店で開かれた記者会見で、中川氏は新型コロナウイルスの影響が長期化していることに触れ「変異株の流行で景気の回復が遅れるリスクが高いので、その動向には注意が必要だ。予断を許さずに柔軟に対応していくべきだ」と述べました。

そのうえで、今の日銀の金融政策については「2%の物価上昇率の達成に向けて、現在の金融緩和策を継続するのが適当だという日銀の対応は理解したうえで、議論を深めていきたい」と述べました。

中川氏の任期は、2026年6月までの5年間となります。