日立製作所 小島啓二新社長 “医療分野強化し収益の柱に”

今月日立製作所の経営トップに就任した小島啓二新社長がNHKなどのインタビューに応じ、今後、細胞や遺伝子解析など、新型コロナウイルスを機に世界的な競争が激しくなっている医療分野を強化していく方針を明らかにしました。

この中で小島社長は、ここ数年、会社が海外の電力システム事業やIT企業の大型買収に相次いで踏み切ったことについて、「次の成長のための相当大きな資産を入れたので、ちゃんと回転させて成長につなげていくことが私のミッションだ。買収した企業の技術を使って自社のいろんな製品にイノベーションを起こしていく」と述べました。

一方「新型コロナウイルスのワクチンがあんなに早くできるとは夢にも思わなかった。大きく成長してくるのは細胞産業だと思う」と述べ、エネルギーやITなどの主力事業に加え、細胞や遺伝子解析など新型コロナウイルスを機に世界的な競争が激しくなっている医療分野を強化し、収益の柱にしていく方針を明らかにしました。

また小島社長は「今までは中国が世界の生産工場という位置づけだったが、これからはインドが世界のデジタル資源の供給源になる」として、IT関連の人材が豊富なインドで、企業との連携や人材確保を進めたいという考えを示しました。