タイ 変異ウイルス感染拡大 バンコクや周辺地域で再び規制強化

タイ政府は、変異した新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受けて、首都バンコクや周辺の地域で28日から、飲食店の店内での食事を禁止するなど規制を再び強化しました。

タイではことし3月ごろから、イギリスで確認された変異ウイルスの「アルファ株」の感染が拡大し、その後、インドで確認された「デルタ株」の感染も広がっていて、今月中旬以降、1日当たりの新たな感染者数は連日のように3000人を超えています。

こうした中、タイ政府は、感染が特に深刻な首都バンコクのほか、その周辺の5つの地域を対象に、28日から少なくとも30日間、飲食店の店内での食事を禁止しました。

バンコクでは、先月1日にも店内での食事が禁止されましたが、経済的な影響を緩和するため、その後、客席数を50%以下に減らすことなどを条件に再開が認められていました。

再び規制が強化されることに対し、バンコクでレストランを経営する64歳の女性は「急な発表で食材はすでに注文しています。店内の飲食が禁止されると収入が減るので、これからどうしたらよいか分かりません」と話していました。

また、タイ政府は建設現場で働く人たちの間で集団感染が相次いで発生しているとして、バンコクとその周辺の地域にあるすべての建設現場を28日から閉鎖し、作業を停止しました。