高級ぶどう シャインマスカット苗 無許可出品の疑いで書類送検

国の研究機関が開発したぶどうの高級品種、「シャインマスカット」の苗をインターネット上に無許可で出品したなどとして、愛媛県の会社員が種苗法違反の疑いで書類送検されました。「シャインマスカット」をめぐっては苗が海外に無断で持ち出されるケースが問題となっていて、警視庁が流通ルートなどを調べています。

書類送検されたのは、愛媛県に住む34歳の男性会社員です。

警視庁によりますと、ことし4月から先月にかけて、ぶどうの高級品種「シャインマスカット」の苗をインターネット上に無許可で出品したなどとして、種苗法違反の疑いが持たれています。

会社員はホームセンターで苗を購入したうえで、自宅の畑で栽培して増やし、通常の半額程度の1本1500円から1900円で出品していたということです。

これまでにおよそ40本を販売したとみられるということで、任意の事情聴取に対し「小遣い稼ぎだった」と出品したことを認める一方、「違法なこととは知らなかった」と話しているということです。

「シャインマスカット」は国の研究機関が33年をかけて開発したもので、種苗法で苗の販売には許可が必要とされています。

しかし、中国などに無断で持ち出されるケースが問題となっていて、ことし4月からは法律で海外への持ち出しが禁止されました。

会社員の販売先はいずれも国内だということですが、警視庁はその後、海外に持ち出された可能性もあるとみて流通ルートなどを調べています。

国の研究機関「悪質な内容であれば法的措置も検討」

会社員が書類送検されたことについて、シャインマスカットを開発した「国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構」は、「長い期間と多くの労力をかけてシャインマスカットを育成しました。正規に契約し、利用している方がいる一方で、無許諾で苗を増殖・販売する行為は、育成権者の侵害のみならず、種苗の品質や品種の市場価値を落とすなど、日本の農業に悪い影響を及ぼすことにもつながってしまうため誠に遺憾です。機構としては、案件に応じて状況確認を行い、悪質な内容であれば法的措置も検討するなどしっかりと対応していきます」とコメントしています。