南アフリカ “デルタ株が主流に” 集会禁止や移動制限へ

新型コロナウイルスの感染が急増し第3波が広がっている南アフリカでは、インドで確認された変異ウイルスによる感染が主流になってきていて、政府は集会の禁止や移動の制限などの感染対策を発表しました。

南アフリカのラマポーザ大統領が27日夜、国民向けの演説で明らかにしたところによりますと、南アフリカで最初に確認された変異ウイルスのベータ株に代わって、インドで確認されたデルタ株が急速に増え、主流になってきています。

ラマポーザ大統領はデルタ株はベータ株より感染力が強いとしたうえで「現在の破壊的な第3波は、これまでの2つの感染の波よりも深刻なものになるおそれがある」と述べ、ひっ迫している医療体制への影響に強い懸念を示しました。

そのうえで行動制限を強める措置を発表し、あらゆる集会や、レストランの店内での飲食を禁じるほか、感染の広がりが最も深刻な最大都市ヨハネスブルクがある州と他州との間で業務以外の移動を禁止します。

また、飲酒がらみの暴力事件による医療機関への負担を減らすため、酒の販売を全面的に禁止するとしています。

ラマポーザ大統領は、こうした措置を今月28日から2週間続けるとして国民に規制を守るよう強く求めました。