陸上 田中希実 1500mで優勝も参加標準記録の突破ならず

東京オリンピックの代表選考を兼ねた陸上の日本選手権は、大会2日目。女子1500メートルの決勝では、田中希実選手が大会連覇を果たしました。しかし、オリンピックの参加標準記録を突破できず、今大会で1500メートルの代表内定はなりませんでした。

田中選手は去年12月の陸上長距離種目の日本選手権で、女子5000メートルのオリンピック代表に内定しています。

田中選手は女子1500メートルの決勝で、序盤から積極的に先頭に出て、最初の400メートルを通過するときにはすでに2位以下の選手を大きく離しました。

田中選手は参加標準記録に迫るペースで最後の1周を迎え、2位以下を離して大会連覇を果たしましたが、タイムは4分8秒39で標準記録に4秒余り届かず今大会で、1500メートルの代表内定はなりませんでした。

田中選手は、東京オリンピックの本番が近づく中、ことし4月からのおよそ2か月の間に合わせて12レースに出場し、その種目は800メートルから5000メートルまで多岐に渡りました。

ハイペースで実戦を重ねた狙いは、レース中のかけひきや、終盤の追い上げのためのスピードの強化にありました。
特に重視したのはレース後半に圧倒的なスピードでスパートをかける海外勢を想定した対応で、800メートルでは1500メートルの後半を1500メートルと3000メートルでは、5000メートルの後半を意識した走りを実戦の中で積み重ねていきました。

今月1日に出場した1500メートルのレースは、4分10秒06でフィニッシュしたあと「1500メートルの4分10秒というタイムは、5000メートルの世界のトップ選手の最後1500メートルとほぼ同じタイム。これではまだまだ」と本番のレースを見据えた課題を口にしました。

それでも、序盤からスタミナの続く限りトップスピードで走り続けるというかつての田中選手の姿から一変し、序盤は先頭の後ろにつけながら800メートルと1100メートルの2回にわたりロングスパートを仕掛けるなど、世界と渡り合うためのかけひきと勝負強さまで追い求めるランナーに成長していました。

「1500メートルも5000メートルも世界のトップ選手には及ばない。でも数年前の自分では考えられないようなタイムで走れるようになっている。未来の自分はもっと先にいて、もっと世界に近づいているとイメージしたい」と東京オリンピックだけでなくその先すら見据える田中選手。

すでに5000メートルで東京オリンピックの代表に内定していますが、1500メートルは来月上旬に国際陸連が発表する世界ランキングによる出場資格の獲得に望みを託します。

レースのあと田中選手は「去年の記録になかなか近づけないのが悔しい。仕上がり具合は悪くなかったが後半に余裕を残せなかったのが課題だ」と話していました。