日本の関節リウマチ治療薬「アクテムラ」 米 コロナで緊急許可

アメリカFDA=食品医薬品局は24日、日本で開発された関節リウマチの治療薬「アクテムラ」について、新型コロナウイルスで入院している患者の、死亡のリスクを下げるなどの効果がみられたとして、緊急使用を許可すると発表しました。

FDAは24日、関節リウマチの治療薬「アクテムラ=一般名・トシリズマブ」について、新型コロナウイルスに感染して入院している患者への緊急使用を許可すると発表しました。

対象となるのは酸素の吸入や人工呼吸器、ECMO=人工心肺装置による治療が必要で、かつ、ステロイド系の抗炎症薬を投与されている患者です。

FDAによりますと、4つの臨床試験の結果を分析したところ、アクテムラを投与された患者は、そうでない患者に比べて死亡するリスクが低下したり、入院期間が短くなったりするなどの効果がみられたということです。

「アクテムラ」は、大阪大学の岸本忠三特任教授らのグループと、中外製薬が開発した関節リウマチの薬で、免疫の過剰な働きによる炎症を抑える効果があると期待されています。