“ワクチン接種と心筋炎症状 適切に情報提供” 加藤官房長官

アメリカのCDC=疾病対策センターが、ワクチンの接種と心筋炎などの症状が関連している可能性があるとする見解を示したことに関連して、加藤官房長官は厚生労働省で、接種との因果関係や副反応の傾向などを評価し、適切に情報提供していく考えを示しました。

アメリカのCDC=疾病対策センターは、ファイザーのワクチンと、モデルナのワクチンを接種した主に若い世代で、心臓の筋肉に炎症が起きる、心筋炎などの症状が報告されていることについて「ワクチンの接種と関連している可能性がある」とする見解を明らかにしました。

加藤官房長官は24日午前の記者会見で、日本ではファイザーのワクチンを接種した人のうち、今月13日までに心筋炎や心膜炎を発症した事例は若い世代も含め、12件が報告されていると説明しました。
一方、モデルナ社のワクチンについて日本では、現時点で心筋炎を発症した事例は報告はされていないとしています。

そのうえで「厚生労働省の審議会で、循環器病の専門家から『ワクチン接種後の急性心筋炎などの発症頻度は極めてまれで、新型コロナウイルスの感染による、急性心筋炎などの発症の可能性のほうが高く、接種による重症化予防のメリットのほうが、圧倒的に大きい』といった見解が示された」と指摘しました。

そして、厚生労働省で副反応の疑いがある事例を収集し、接種との因果関係や副反応の傾向などを評価し、適切に情報提供していく考えを示しました。