観客のくしゃみ 飛まつはどこまで拡散か 東京ドームで実証実験

プロ野球の巨人などは、新型コロナウイルスの感染防止策の参考にしようと、観客のくしゃみによる飛まつが客席でどこまで広がるかなどを調べる実証実験を、23日夜、本拠地の東京ドームで行いました。

この実証実験は、巨人や東京ドームの運営会社などが国の研究機関「産業技術総合研究所」と協力して行いました。

実験では、観客が試合中にくしゃみやせきをしたと想定して観客席に置かれた人形から出した飛まつにレーザー光線を当てて、マスクをしていた場合としていない場合を比較してどこまで広がるかを確認しました。

その結果、くしゃみの場合は、マスクをしていたときは、ほとんど飛まつが外に出なかったものの、マスクをしていないときは飛まつが2席から3席分前まで飛び、マスクから鼻を出した場合も隙間から上に飛まつがあがり、1席前まで降ってくることが確認されました。

東京ドームでは、球場内の換気能力を高めたり係員がマスクを着けているかをチェックしたりする対策を取っていますが、今回の実験結果を受けて、さらに対策を検討する方針です。

東京ドームの運営会社の岡佳和常務執行役員は「マスクをただ着用するだけではなく、どう着用するかも大事だとわかったので、正しいマスクの着用方法をしっかり伝えて、ファンに守ってもらうようにしていきたい」と話していました。