米司法省 イラン国営放送ウェブサイトを遮断「制裁に違反」

アメリカのバイデン政権は、イランの国営放送が運営する英語放送などのウェブサイトについて、制裁に違反したとして遮断しました。

アメリカ司法省は22日、声明を発表し、イランのイスラム・ラジオ・テレビ連合に関連する33のウェブサイトを遮断したことを明らかにしました。

この組織はうその情報を流し、アメリカ社会に悪影響を与えようとしたとして、去年アメリカ政府から制裁の対象に指定されていて、遮断されたウェブサイトには、組織に加盟するイラン国営放送の英語放送「プレスTV」や、アラビア語放送「アルアラム」のサイトも含まれています。

司法省によりますと、これらのサイトはいずれもインターネット上の住所にあたる「ドメイン」について、制裁に反してアメリカの会社が管理するものを使用していたため、今回の措置に踏み切ったということです。

また、司法省はイラクを拠点とする親イランの武装組織「カタイブ・ヒズボラ」が運営する3つのウェブサイトについても、同様に遮断したことを明らかにしました。

イランでは今月18日の大統領選挙で、反米・保守強硬派のライシ師が勝利していて、欧米との対話路線をとってきたイランの現政権の姿勢が転換される見通しです。

バイデン政権はイランとの間で核合意の立て直しに向けた間接協議を続けていますが、今回の措置はイランに対して厳しい姿勢で臨む立場を示すねらいもあるとみられます。

イラン外務省「恥ずべきダブルスタンダード」

アメリカ政府がイランの国営英語放送などのウェブサイトを遮断したことについて、イラン外務省のハティーブザーデ報道官は、23日、コメントを発表し「今回の措置はアメリカが世界の言論の自由を損ないメディアの声を黙らせている実例だ。恥ずべきダブルスタンダードだ」と述べ非難しました。

そのうえで「アメリカの現政権は、何の成果ももたらさない以前の政権とまったく同じ道を歩んでいる」と述べバイデン政権もイランに制裁を相次いで科したトランプ前政権と同様、イランへの圧力政策を維持しているとして批判しました。