東京五輪 観客行動ルール指針発表 直行直帰やハイタッチ禁止も

観客を入れて開催することが決まった東京オリンピックの新型コロナウイルスの感染対策のため大会組織委員会は観客の行動ルールを示したガイドラインを発表しました。この中では大声での応援の禁止など会場内での行動のほか、自宅と会場との「直行直帰」といった会場外でも感染対策への協力を求めています。

大会組織委員会は、観客について人数を制限するだけではなく行動面でも感染拡大を防ごうと、観客の行動ルールを示したガイドラインを作成しました。

それによりますと、会場内ではマスクを着用し、大声の応援やほかの客とハイタッチしたり肩を組んだりしての応援を禁止しています。

また、通路などでのグループでの飲食の自粛などが盛り込まれています。

また酒類の販売は見送られ、もともと持ち込みは禁止されているため会場内での飲酒を禁止することも明記されました。

一方で、人流による感染リスクを抑えるため会場外での行動ルールも示されていて、自宅と会場との「直行直帰」や時間差で会場に訪れること、それに路上での飲食を控えることなどへの協力が求められています。

そのうえで、こうしたガイドラインを守らない観客には、入場拒否や退場してもらうといった措置が取られる場合があるとしています。

このガイドラインはパラリンピックが観客を入れて開催する場合も適用されることになります。

路上競技の観戦 統一的なガイドライン作成の考え

また、大会組織委員会は、マラソンやトライアスロンなど路上で行われる競技の観戦について、会場のある自治体と協議したうえで新たに統一的なガイドラインを作成する考えを明らかにしました。

東京オリンピックのうち路上で行われる競技は、札幌を会場とするマラソンと競歩、東京で行われるトライアスロン、それに東京、神奈川、山梨、静岡にまたがる自転車のロード種目があります。

さらに、組織委員会は夜間に行われる競技の観客についても、会場のある自治体の意見や今後の感染状況を踏まえながら対応を検討していく考えを示しました。

記者会見で組織委員会の武藤事務総長は「開催時の人の移動の規制などがどのようになっているかを見たうえで、観客が入るとすればどのような対策が必要か、自治体と相談しながら決めていきたい。夜間の競技スケジュールは予定どおりだ」と述べました。

橋本会長「人流や祝祭感の抑制が課題に」

観客の行動ルールを示したガイドラインを発表した大会組織委員会の橋本会長は、ヨーロッパではスポーツイベントに大勢の観客が入って行われていることを踏まえて東京大会でも同じような雰囲気になるかと質問され「東京大会は、人流を極力抑え、祝祭感をできるだけ抑えることが大きな課題になってきている」と述べました。

そのうえで「心から喜んでいただく一方で、なるべく大きな声を出さず歓喜の輪に加わっていただかないよう、さまざまな工夫をしながら安心安全に乗り切っていく努力をしているところだ。より多くの皆さんに映像を通じて選手のすばらしい活躍を見ていただければと願っている」と述べました。

パブリックビューイングや「ライブサイト」は

東京大会に合わせて予定されているパブリックビューイングや、競技の体験イベントなども行われる「ライブサイト」と呼ばれる、より大規模な催しを実施するかどうかの判断について、大会組織委員会は、会場となる自治体の考えを尊重する方針を示しました。

これについて橋本会長は「5者協議では人流対策の観点でライブサイトなどの中止または規模縮小の方向性が示されたが、地域によってコロナの状況が異なりそれぞれに考えがある。必要な相談を進めたい」と述べました。

そのうえで、パブリックビューイングやライブサイトを開催する際のガイドラインの改定案を今月中に示すことも明らかにしました。